研究課題/領域番号 |
15K02447
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
藤野 真子 関西学院大学, 商学部, 教授 (20332653)
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研究分担者 |
田村 容子 福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (10434359)
松浦 恒雄 大阪市立大学, 文学研究科, 教授 (20173792)
平林 宣和 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (40271358)
三須 祐介 立命館大学, 文学部, 准教授 (60339653)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 中国伝統演劇 / 京劇 / 地方劇 |
研究実績の概要 |
平成27年度は、当初予定していた「京劇史研究会」における会合は1回のみであったが、江南地区伝統劇調査に関する著作である傅瑾『草根的力量』の翻訳・内容分析、および各人の研究テーマに関する構想発表を行った。会合で検討不十分となった点については、後日メーリングリスト上で討論を行った。また、大阪市立大学文学研究科における第77回市大中国学会(2015年12月5日開催)において、「二〇世紀上海演劇シンポジウム-“海派京劇”から見た伝統演劇の現代化」というテーマを設定、研究代表者藤野真子、分担者松浦恆雄・三須祐介が、関連書籍の書評、研究発表を行った。総合討論においては、分担者田村容子も発言を行った。海外シンポジウムは個別参加となったが、分担者平林宣和が第三回清末民初新潮演劇国際シンポジウム(杭州師範大学(中国) 2015年11月28日開催)に参加、「1919年梅蘭芳訪日之前日人対京劇的認識與変遷」と題した研究発表を行った。 研究調査については、各人が上海図書館、上海档案館などに赴き、中華民国期から中華人民共和国建国前後までの文献を渉猟した。これら資料については、各人の責任のもとに整理・分類を進めている。また、データ化した資料リストを相互に共有すべく準備を行った。加えて、中国・台湾等に調査・発表で赴いた際には、現地にて書籍や映像資料などの中国演劇関連資料の購入も行った。 上記を踏まえ、全体で関連論考計7編、関連書籍に関する書評計1編を刊行した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度としてはほぼ順調なスタートを切ったと言えるが、会合を持つ機会が少なく、情報共有について十全ではない。また資料調査については、国内機関における収拾がやや手薄で、今後方法を再検討する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は、昨年度よりも「京劇史研究会」に拠った研究会形式での会合の頻度を高め、より精密な討議を重ねていく。現在進行中の『草根的力量』翻訳・内容分析と並行して、各人のテーマにのっとった研究発表を増やし、可能であれば昨年度同様、小規模なシンポジウムを開催し、内外の研究者との意見交換を進めていく。また個別に国内外の関連シンポジウムへ参加する。 資料調査については、昨年度同様、国内外の所蔵機関の訪問を行う。特に国内については、九州大学濱文庫、名古屋大学青木文庫等、全容解明が不十分な資料群へのアプローチを行う。また、海外における資料購入を並行して進めていく。 上記を行った上で、国内外の研究誌に研究成果を逐次発表していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
分担者平林宣和について、学務等との兼ね合いにより、調査旅行を実施することができなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
上記分担者について、昨年度に実施できなかった調査旅行の実施に使用する。 また、他の分担者については、関連書籍等の資料購入に使用する。
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