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2017 年度 実施状況報告書

近代漢語のヴォイスを表す構文に相互作用する述語動詞の複合構造の変性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K02511
研究機関新潟大学

研究代表者

藤田 益子  新潟大学, 教育・学生支援機構, 准教授 (10284621)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード受動構文 / 使役構文 / 複合化
研究実績の概要

平成29年度は第三段階として、「動詞の複合化の進展と受動・使役構文の発展との相互関係」について考察を進めることを目的とし、主にヴォイスを表す機能として、受動と使役、二つの構文について研究を行った。
手順、方法としては、①a.使成複合動詞、b.結果複合動詞等、初期の連動形式の用例からデータを収集し、意味の重心の移行現象と機能構文への影響を調査した。その際、本研究課題のおけるこれまでの研究から、新たに考察を加えることとなった他の文成分との語義の指向性(意味的指示性)についても検証を加えた。②近代漢語において受動、若しくは使役を表す機能を持つものとしては、“被”、“叫”、“譲”、“使”、“蒙”の構文が挙げられるが、これらの機能を持つ語と、それに係る動詞の複合化の進展との関連性を考察した。特に、“被”構文の資料は戦国末期頃を起点とするが、唐代の口語において既に優勢な受動式になっていたことから、近代漢語の観点に基づいて主に唐代以降の口語資料を使用した。
また、これらの機能を持つ語の用例を通時的に対照し、その趨勢を明らかにした。ただし、其々の盛衰の原因については、相互作用によるもの以外に、その他の要因の可能性も想定されるため、全容の解明には至っておらず、今後、更に研究を進める余地が残されている。8月には、中国国家図書館、北京大学善本資料室等において資料の確認を行ない、北京大学においてレビューを行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

足の骨折により、中国での資料収集の期間を短縮せざるを得なくなったため、十分な資料収集の時間を取ることが出来なかった。

今後の研究の推進方策

新しい資料に対する検証作業が遅れていることから、最終段階までに対象とする資料を整理する必要性がある。

次年度使用額が生じた理由

足の骨折により、夏期休業中に予定していた北京での資料収集の期間を短縮せざるを得なくなったため、旅費(滞在費)に変更が生じた。

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公開日: 2018-12-17  

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