本課題で、19世紀~20世紀の漢訳聖書の聖書語彙に関する訳語の対照表を作成する過程において、まず対照表で使用する版本を考察し、各聖書の代表的な版本の特定ができた。次にバセ訳、マーシュマン訳、モリソン訳、文理和合訳、南京官話訳、北京官話訳、官話和合訳については、全文の電子テキスト化を行い、容易に訳語を検索できるようにした。さらに訳語対照表の作成により、1つの語(句)に対する複数の漢訳聖書の訳語を確認することが可能となり、研究論文5編、国際学会を含む学会口頭発表4件という大きな成果を得げることができた。特に代表的な「Logos」の訳語では11種の聖書で比較がなされ、その形成と定着過程が解明された。
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