研究課題/領域番号 |
15K02521
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
恒川 元行 九州大学, 言語文化研究院, 教授 (70197747)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | コロケーション / 日常生活語彙 / 名詞 / 日独対照 / 表現データベース |
研究実績の概要 |
平成28年度は、主に年度後半に、次の2項目の研究活動を行った: ■日本独文学会西日本支部での口頭発表(2016年11月26日、長崎大学) 本研究の研究対象であるドイツ語名詞のうち、特異なアクセントパターンを示す複合名詞(および、関連する形容詞)について、Duden文法辞典、Duden発音辞典、Wellmann(1975): Deutsche Wortbildung、Fleischer/Barz(2012): Wortbildung der deutschen Gegenwartsspracheをはじめとするさまざまな文献を調査、関連記述を整理・分析し、その結果を発表した。 ■コロケーション辞典の記述およびコーパス・データの比較分析 2冊のドイツ語コロケーション辞典(Quasthoff: Woerterbuch der Kollokationen im Deutschen, 2011; Buhofer et al.: Feste Wortverbindungen des Deutschen, 2014)にはそれぞれ特徴があり、相違点も目立つため、まず一部の名詞見出し語についてその記述の比較分析を行った。コーパスの構成、「コロケーション」の定義にまで立ち戻る必要があると考えられ、関連文献も入手しつつある。この辞書データには、さらに、DWDSドイツ語コーパス(ベルリン・ブランデンブルク科学アカデミー)をから得られたデータを照合する作業を行い、データベースの形にまとめつつある。 また、2017年3月25日富山大学人文学部で行われた関連する科研研究会において、出席はできなかったが、上記の第2項目「コロケーション辞典の記述およびコーパス・データの比較分析」の現時点までの成果を書面で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成28年度の前半は、27年度と同様に、健康上の理由から集中して作業することができなかった。年度後半はしかし、若干持ち直し、日本独文学会西日本支部で口頭発表を行ったほか、2冊のドイツ語コロケーション辞典(Quasthoff: Woerterbuch der Kollokationen im Deutschen, 2011; Buhofer et al.: Feste Wortverbindungen des Deutschen, 2014)、およびDWDSドイツ語コーパス(ベルリン・ブランデンブルク科学アカデミー)を用いて、「ドイツ語のコロケーションの調査」および「データベースの作成」を行うことができた。また関連する科研研究会で書面による研究報告も行った。しかし、予定の研究作業のうち、「インフォーマント・チェック」、「ドイツにおける語彙・表現の変化の観察、文献調査」は実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度の前半には、28年度の支部学会口頭発表を論文にまとめる予定である。その後、特に年度後半には、上記2冊のドイツ語コロケーション辞典およびDWDSコーパス・データを比較分析する方法で、「ドイツ語のコロケーションの調査」および「データベースの作成」を加速させる。さらに、並行して「インフォーマント・チェック」、「ドイツにおける語彙・表現の変化の観察、文献調査」を行い、一定の成果に結びつけられるように努力する。健康状態を見ながら、丁寧に作業を進めたいので、一部は30年度への繰り越しも念頭に置いている。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度前半は、27年度と同様に、健康上の理由から集中して作業することができなかった。年度後半には若干持ち直し、支部学会での口頭発表を行ったほか、2冊のドイツ語コロケーション辞典およびDWDSコーパス・データを用いて、「ドイツ語のコロケーションの調査」および「データベースの作成」を行うことができた。また関連する科研研究会で書面による研究報告も行った。しかし、予定の研究作業のうち、「インフォーマント・チェック」、「ドイツにおける語彙・表現の変化の観察、文献調査」は実施できなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度の前半に、28年度の支部学会口頭発表を論文にまとめる予定である。その後、特に年度後半には、上記2冊のドイツ語コロケーション辞典およびDWDSコーパス・データを比較分析する方法で、「ドイツ語のコロケーションの調査」および「データベースの作成」を加速させる予定である。研究費は以上の目的に使用するほか、並行して計画している「インフォーマント・チェック」、「ドイツにおける語彙・表現の変化の観察、文献調査」に利用する予定である。
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