日本語・ドイツ語の感情形容詞に次の並行関係がある。1)感情の対象が焦点の場合はそれが首都後となり、経験者は斜格で現れる、2)経験者が焦点化されている場合はそれが主語となり、感情の対象は項ではなく副詞句で現れる。3)中間的な場合は対象と経験者の顕著さに大きな違いがないく、動詞構文において脱他動詞化構文に類似の現象がみられる。特に注目すべきは、一部の感情形容詞が脱他動的モダリティー構文(ドイツ語のsein + zu不定詞、sich lassen構文、日本語の可能構文、意志構文)と同様特性表現となる。一連の共通性はこれらの振舞が言語普遍的であることを示唆し、さらなる対照・類型論的研究の基盤となる
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