研究実績の概要 |
研究代表者は国内および国外で研究活動を行っている。その活動はプロジェクトの最終年となる平成29年度は、幼児(2歳児)を持つ2件の定期的訪問(30時間)によって得られた研究資料(録画に基づいた文字化ファイル)の解析を進め、国内外で研究発表も行った。会話分析や言語社会化(language socialization, Ochs & Schieffelin, 1986, 2012)の専門的トレーニングを受けてきた大学生1名を引き続き雇用し、トランスクリプトの作成を続けた。そして、文字化しデータに関して、研究メンバーで打ち合わせとデータ検討会を6回設定した。打ち合わせの後に行ったデータ検討会はそれ以外の参加者(大学院生など)を加え、データを分析した。 国外では、平成29年5月にフィランドで開催された「相互行為における間主観性」という学会に出席した。そして、平成29年7月にイギリス(北アイルランド、ベルファスト)で開催された「国際語用論学会」で研究メンバー(京都大学の高田明)と他の研究者(スウェーデン2名、シンガポール1名、日本2名、アメリカ1名、オーストラリア1名)と合同し、本研究の代表者が主催した「会話における子どものストーリーテリング」というパネルで研究発表を行った。そのパネルでは本データについて、比較文化・言語的な視点から議論した。その議論した内容を「Research on Children and Social Interaction」という学術雑誌に特集を申請し採択されたので、現在はその準備を進めている。
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