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2016 年度 実施状況報告書

在日外国人情報弱者のための母語による子女の学校教育関連情報提供システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 15K02627
研究機関秋田大学

研究代表者

佐々木 良造  秋田大学, 国際交流センター, 助教 (50609956)

研究分担者 八重樫 理人  香川大学, 工学部, 准教授 (30410848)
吹原 豊  福岡女子大学, 国際文理学部, 准教授 (60434403)
助川 泰彦  首都大学東京, 国際センター, 教授 (70241560)
研究期間 (年度) 2015-03-01 – 2019-03-31
キーワード福祉言語学 / 言語的弱者 / 高校進学情報支援 / 在日外国人家庭
研究実績の概要

2016年7月にフィールドである茨城県東茨城郡大洗町において,高校受験を控えた中学生の在日インドネシア人の子女および高校に入学した子女計5名にインタビューを行った。また,大嵐市内の中学校の進路指導担当者と面談を行い,中学校での進路指導について,および在日インドネシア人子女を担当したことがある教員にインタビューを行った。インタビューから得られた知見は,インドネシアで行われた2016年日本語教育国際研究大会において「言語的弱者の在日外国人家庭に対する高校進学情報支援の試み」と題し,以下の内容を発表した。
「本研究では、日系インドネシア人の子女には日本語で、その保護者にはインドネシア語で日本での高校進学情報を提供するため、具体的にどのような情報が求められているか、高校受験を経験した日系インドネシア人子女を対象にインタビューを行った。その結果、子女からは、高校の学科選択と卒業後の進路に関する情報と保護者に説明するための日本の受験制度のインドネシア語での説明についてのニーズがあることがわかった。」
上記の結果に基づき,日本の高校受験制度理解に必要な項目を41選定し,高校受験を控えた中学2,3年生の日系インドネシア人子女向けに日本語で41項目の説明に着手した。
平成29年度は上記の41項目の日本語解説文とそのインドネシア語訳を作成し,インドネシア人子女とその保護者に情報を提供する。子女および保護者のフィードバックを踏まえて内容を修正し,進学情報提供システムの構築に着守株する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

高校進学情報に対するニーズおよびニーズの高い情報に関する知見は集められ,日本語による提供項目の素案はまとまったものの,当初予定していたインドネシア語への翻訳,在日インドネシア人家庭へのフィードバックまで至らなかったため,進捗状況は「やや送れている」と判断した。

今後の研究の推進方策

高校進学情報のインドネシア語への翻訳,在日インドネシア人家庭へのフィードバックを行い,ウェブ上に構築するシステムのデータを蓄積する。また,平成29年度に入ってから,茨城県内の公立高校のある教員が本プロジェクトに関心を寄せており,新たなネットワークが生まれつつある。在日インドネシア人子女とその保護者,送り出し側である中学校,受け入れ側である高校とさまざまなステークホルダーとの関係が構築されつつある。この状況を活かして,さらにどのような進学情報が求められているかを明らかにし,進学情報提供システムの構築を進めたい。

次年度使用額が生じた理由

研究分担者が東北大学から首都大学東京へ異動したため,フィールドである茨城県東茨城郡大洗町への旅費が削減された。また,当初予定していたインドネシア語への翻訳に着手できなかったため,翻訳の謝金として計上していた予算が繰り越された。

次年度使用額の使用計画

インドネシア語への翻訳の謝金に充てる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] ガネーシャ教育大学(インドネシア)

    • 国名
      インドネシア
    • 外国機関名
      ガネーシャ教育大学
  • [学会発表] 言語的弱者の在日外国人家庭に対する高校進学情報支援の試み2016

    • 著者名/発表者名
      佐々木良造・吹原豊・助川泰彦・Ni Nengah Suartini・八重樫理人
    • 学会等名
      2016年日本語教育国際研究大会
    • 発表場所
      ヌサドゥア・コンベンションセンター,バリ,インドネシア
    • 年月日
      2016-09-09 – 2016-09-10
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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