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2016 年度 実施状況報告書

高度外国人材に求められるビジネス日本語フレームワーク構築のための調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K02644
研究機関琉球大学

研究代表者

葦原 恭子  琉球大学, グローバル教育支援機構, 准教授 (30566534)

研究分担者 奥山 貴之  東京富士大学, 経営学部, 非常勤講師 (00745490)
島田 めぐみ  東京学芸大学, 留学生センター, 教授 (50302906)
塩谷 由美子  東京富士大学, 経営学部, 教授 (60744315)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード高度外国人材 / ビジネス日本語 / フレームワーク / Can-do / 企業担当者 / 直観的手法 / 質的調査法 / 能力記述文
研究実績の概要

本研究は「ビジネス日本語フレームワーク」の構築を目的とする。 フレームワーク構築のプロセスには「直観的手法」,「質的調査法」,「量的調査法」がある。2015年4月~2016年3月に実施した「直観的手法」では 既に存在する尺度からビジネス日本語に関するCan-do項目を抽出し,本研究チームで設定した基準によって能力記述文を書き換えた結果,2016年3月現在,955項目が能力記述文バンクに登録された。
2016年度には「質的調査法」として既に日本国内で就職している高度外国人材と企業担当者にインタビュー調査とアンケート調査を実施した。高度外国人材に対するアンケート調査の概要は以下の通りである。
1)高度外国人材は業務上,どのような「聞く」「読む」「書く」活動が必要か。2)高度外国人材が業務上,特に困難さを感じている「聞く」「読む」「書く」活動はどのようなことか。3)1)と2)は業種や職種によってどのように異なるか。
アンケート調査の結果,以下のことが明らかとなった。1)高度外国人材の自己評価が低かった項目には能力記述文に「専門用語」「専門分野」「専門分野外」「複雑」「抽象的」「身近でない」「雑談」等のキーワードが含まれていた。
読解の対象物は「記事」「議事録」「報告書」などが多い。2) 自己評価が比較的高かった項目には,日常業務や日常生活で頻繁に遭遇すると思われる活動や簡単な読解の対象物のスキャニングとスキミングが含まれていた。3)協力者が業務上必要だと回答した活動には「朝礼」「会食」「役職員の挨拶」「社内での様々なメールでのやりとり」等が含まれていた。4)特に困難さを感じると回答した活動には「雑談」「専門分野外の話題」「専門用語」「専門的な内容」「漢字の手書き」「敬語」「稟議書」「提案書」「クレーム対応」「会議での議事録のためのメモとり」が含まれていた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2016年度はビジネス日本語フレームワーク構築のための能力記述文バンクの構築のプロセスと高度外国人材に対するパイロット調査としてアンケート調査を実施した。高度外国人材が職場で必要としている「聞く」「読む」「書く」活動について詳細に調査した。調査結果はビジネス日本語フレームワークの能力記述文バンクのデータに反映した。

今後の研究の推進方策

2017年度以降は、パイロット調査の結果をもとにアンケート調査票を完成し,日本国内で就職している高度外国人材と企業担当者にさらなる調査を実施する。さらに海外で働く高度外国人材と企業担当者に調査を実施し,同業種であっても就業地によって異なる特徴があるかどうか等を明らかにする。すべての調査結果を踏まえて,高度外国人材の育成・教育・評価に資する枠組みとなるビジネス日本語フレームワークを完成する。

次年度使用額が生じた理由

2016年度に参加予定であった沖縄県での学会に本務上の理由で参加できなかった研究分担者がいたため旅費の不使用分が余剰となっている。

次年度使用額の使用計画

2017年度には海外における実態調査を計画しているため、その旅費として補填する予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 高度外国人材に求められるビジネス日本語フレームワークの構築ー直観的手法を中心にー2017

    • 著者名/発表者名
      葦原恭子、奥山貴之、塩谷由美子、島田めぐみ
    • 雑誌名

      琉球大学国際教育センター紀要

      巻: - ページ: 1-14

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 高度外国人材に求められるビジネス日本語フレームワークの構築ー高度外国人材に対する実態調査「読む」「書く」活動を中心にー2017

    • 著者名/発表者名
      葦原恭子、奥山貴之、塩谷由美子、島田めぐみ
    • 雑誌名

      予稿集

      巻: - ページ: 32-33

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 高度外国人材に求められるビジネス日本語フレームワークの構築 ―高度外国人材と企業担当者に対する実態調査を中心に―2016

    • 著者名/発表者名
      葦原恭子、奥山貴之、塩谷由美子
    • 雑誌名

      2016年日本語教育国際研究大会予稿集

      巻: - ページ: -

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 高度外国人材に求められるビジネス日本語フレームワークの構築ー高度外国人材に対する実態調査「読む」「書く」活動を中心にー2017

    • 著者名/発表者名
      葦原恭子、奥山貴之、塩谷由美子
    • 学会等名
      沖縄県日本語教育研究会第14回大会
    • 発表場所
      琉球大学(沖縄県西原町)
    • 年月日
      2017-03-04
  • [学会発表] 高度外国人材に求められるビジネス日本語フレームワークの構築 ―高度外国人材と企業担当者に対する実態調査を中心に―2016

    • 著者名/発表者名
      葦原恭子、奥山貴之、塩谷由美子
    • 学会等名
      2016年日本語教育国際研究大会
    • 発表場所
      ヌサ・ドゥアコンベンションセンター(インドネシア・バリ)
    • 年月日
      2016-09-10
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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