研究課題/領域番号 |
15K02646
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研究機関 | 藤女子大学 |
研究代表者 |
副田 恵理子 藤女子大学, 文学部, 准教授 (90433416)
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研究分担者 |
小林 ミナ 早稲田大学, 国際学術院(日本語教育研究科), 教授 (70252286)
日野 純子 帝京大学, 教育学部, 教授 (30468839)
舩橋 瑞貴 群馬大学, 国際センター, 講師 (20533475)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | アカデミックライティング / リソース / 留学生 / インターネット |
研究実績の概要 |
本研究は、留学生がレポートや論文を作成する際に書籍やインターネット上の様々なサイト等のリソースを適切に使用して書けるようになるための教材の開発を目指している。 平成29年度も前年度に引き続き、留学生がPC上でレポートを作成する過程を動画キャプチャーやビデオカメラにより録画し、リソースをどのように使用しているのか、リソースから得た情報を文章内でどのように活用しているのかを観察する「プロセス調査」を実施した。文系留学生を対象とした調査では、主要なリソースとしてインターネットが使用されており、インターネットは内容面・形式面の両方の情報収集に用いられていた。また、内容面での情報収集を行う際に、段階に応じた適切な情報探索ができていない、参照すべきwebサイトの取捨選択ができていない、得た情報を文章内に取り込む際に目的に合わせた適切な引用が行われていないなど多くの問題が見られた。 そこで、インターネットの使用方法に焦点をあてて幅広い学習者を対象に調査を行う必要があると考え、29年度後半にアカデミックライティングにおけるインターネット使用に関する「アンケート調査」を実施した。アンケートは42問からなり、インターネットの使用方法、インターネットから得た情報の活用方法、インターネット使用や引用に関する学習経験について尋ねた。同じ質問内容について日本語版・英語版・簡体字版・繁体字版を用意し、webを利用して調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成29年度は「プロセス調査」「プロダクト調査」の結果をもとにリソース活用のために必要なスキルの抽出を予定しており、文系留学生についてはデータの分析・スキルの抽出を行ったが、理系留学生のデータが依然少なく今後も引き続きデータ収集が必要である。 また、これまでの「プロセス調査」「プロダクト調査」の結果からインターネットの使用方法に着目し幅広い学習者を対象とした調査の必要性が明らかとなり、平成29年度後半より「アンケート調査」を開始した。現在50名から回答を得ているが、今後さらにデータの補充が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
「プロセス調査」については引き続き研究分担者に依頼し、理系留学生・非漢字圏留学生を中心にデータ収集を行う予定である。「アンケート調査」については研究分担者、研究協力者に依頼し幅広い留学生からのデータ収集を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 「プロセス調査」については、理系、特に非漢字圏留学生について調査協力者が確保できず、十分なデータが得られなかった。 (使用計画) 次年度、理系留学生へを対象に引き続き「プロセス調査」を実施する予定であり、その調査協力者への謝金に充当する予定である。また、現在行っている「アンケート調査」の自由回答の部分の記述データの翻訳に充当する予定である。
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