研究実績の概要 |
11月9日から17日にかけて(1)サンフランシスコでの調査および(2)スタンフォード大学フーバー研究所での発表を行った。(1)については、National Japanese American Historical SocietyとJapanese American National Library、金門学園を訪問した。Japanese American National Libraryでは松下館長との話の中で、戦前ロサンゼルス地域にあった日本語学校で使用していた日本語教科書が一部保管されているとの紹介があり、継続的な調査の中で、その存在を明らかにしたいと思っている。(2)については、Hoover Institution Library & Archivesで開催されたThe First Japanese Diaspora Initiativeにおいて研究成果の報告を"Caught between Teikoku Shinmin and Nikkei Shimin: Japanese Language Schools and their Textbooks in Hawaii, Washington and California in the 1920s and 1930s."とのタイトルで行った。発表では、まずハワイ、カリフォルニア、ワシントン各州に1893年~1939年まで設立された日本語学校の数を図表で示した後に、外務省外交史料館所蔵資料にある「日本語学校調査一件」(1935)をもとに各州で使用された北米・ハワイ版『日本語讀本』と文部省国定教科書の使用割合について明らかにした。また、ワシントン州タコマ日本語学校での1次資料をもとに、その裏付けとなる調査結果について触れた。さらに、北米における異なる種類の日本語教科書の内容分析についても報告した。
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