本研究は、1920年代から30年代にかけて北米・ハワイ各地で編纂された日本語教科書『日本語讀本』の編纂過程と内容を分析すると同時に、同時代に「帝国臣民」養成の目的で編纂された文部省国定国語教科書(『尋常小学讀本』等)と比較することを目的とした。内容分析については、カリフォルニア版『日本語讀本』を分析し、その結果を共編著の中で報告した。また、ワシントン大学図書館スペシャルコレクション及びワシントン州立歴史協会所蔵のタコマ日本語学校関連日本語教科書、副教材、学級日誌などの一次史料に関する目録を作成した。さらに、ハワイ大学マノア校所蔵史料の複写し、布哇日系人会館所蔵日本語学校関連史料を目録化した。
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