言語習得の過程においてレベルアップする境界線・域値(Threshold)なるものが存在するか調査した。多読による大量のインプットを受ける中で、どのくらいの読書量がどのような変化をもたらすのか実験・観察を通して調べた。先行研究からは顕著な変化が見られるためには10万語から50万語が必要との見解が見られたが、実証研究からは少なくとも10万語から20万語は必要であるという結果が得られた。読む力・聴く力・文法力・語彙力(主に意味の学習)の向上に加え、語彙の形式の学習、特にスペリング知識の変化も調査した結果、少なくとも10万語のインプット受けることを通してスペリングの知識も増加することが判明した。
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