| 研究課題/領域番号 |
15K02692
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| 研究機関 | 国立音楽大学 |
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研究代表者 |
林 千代 国立音楽大学, 音楽学部, 教授 (30365522)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | モチベーション / リーディング / 教材 / 自己決定理論 / 内発的動機付け |
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| 研究実績の概要 |
平成27年度に実施した研究の成果は、以下のとおりである。
１．博士論文(Title: Japanese learners' motivation for reading English)の執筆を終え、テンプル大学教育学部博士課程にて教育学博士号(ED.D)を取得した。
（１）研究内容：日本人大学生を対象にした「英語でのリーディングに対するモチベーション(RM)調査」である。1,030名の大学生を対象としたアンケートを分析の結果、以下の3点が明らかになった。①RMは内発的動機と外発的動機を含む９つの要因から成り立つ。②RMと英語読解力(RC)には優位な関係があり、内発的動機が外発的動機よりもより大きな影響力を持つ。また、外発的動機の中では、道具的動機がもっとも高い影響力を持つ。③第一言語と第二言語(L2)におけるRMを比べると、いくつかの要因は共通である一方、L2言語特有な要因(道具的動機、L2リーディングに対する自信)があることが明らかになった。
（２）研究の意義：日本人大学生のRMの構成要因と読解力の関係を明らかにすることにより、モチベーションを高める効果のある「読解指導法」開発に貢献できると考える。また、学習者のチベーションを高めることにより、読解力の向上も期待できる。
（３）研究の重要性：第二言語におけるRM研究は1990年代から始まっており、先行研究も少なくない。しかし、本研究の重要性は、①1000人を超える日本人大学生を対象としたRM調査ははじめてであり、②統計の分析手法として共分散分析を用い、RM要因とRCの関係をモデル化した、ことにある。
２．モチベーションを高める教材研究を自己決定理論に基づいて進めている。①TED Talksを「見ながら読む教材」として用い、その効果をアンケート調査を行い縦断的に調査している。②英語の歌のリリックスを「読んで歌う教材」として用いその効果も検証している。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
The purposes of the current research are twofold: to identify what kind of reading materials are effective to foster L2 learners' motivation for reading and to devise effective comprehensive instruction that enhances both motivation and reading ability. The findings of the doctoral thesis described above showed intrinsic motivation and instrumental orientation were most influential factors. Based on these findings, two studies were conducted in 2015: one with TED Talks and the other with the lyrics of songs. The findings will be reported in three conventions (JACET, Eurosla 26 Conference, and Psychology of Language Learning 2016).
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| 今後の研究の推進方策 |
Plans for the research scheme include the following.
1. Reporting the research findings: The findings of the doctoral dissertation will be reported at conferences both in Japan and overseas. Also, the findings of the research with different types of materials will be reported at conferences overseas.
2. Continuing classroom research with materials that enhance motivation.
3. Collaborate with other researchers and conduct research on motivation and materials. Invite specialists on motivation and organize open lectures.
4. Continue literature review on motivation and reading.
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| 次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由は、2015年度は研究のための基盤づくり(先行研究研究とデータの収集）を集中的に行い、海外での研究発表を2016年に行うことにしたため。
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| 次年度使用額の使用計画 |
使用計画は以下のとおりである。
１．海外での学会発表のための旅費、学会参加費、宿泊費（フィンランド、ユベスキュラ大学）
２．国内・海外からモチベーションスペシャリストを招聘し、研究会の開催。
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| 備考 |
ProQuest, Dissertation and Theses
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