研究課題/領域番号 |
15K02702
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
森田 彰 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (60210168)
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研究分担者 |
原田 慎一 立教女学院短期大学, その他部局等, 専任講師(任期制) (90598830)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | グローバル・リーダー育成 / 問題解決能力 / 議論の方策 / グローバル人材 / EMI / アクティブラーニング / 英語によるプレゼンテーション / 教材開発 |
研究実績の概要 |
2015年度に行った先行研究洗い出しと分析対象の検討、2016年度の英国における統一試験(GCE, A-Level)上級のA2の設問の検討、またプレゼンテーションに関する語彙リスト作成の作業とともに、2017年度には、別項目の研究成果に挙げる本研究全体の成果を取り入れたプレゼンテーション教材 Winning Presentations(成美堂)と、能動的学習を取り入れた英語教材 Active Presentations(金星堂)の執筆を行い、2017年度末に発行した。また、後者の特徴に関し、2017年8月の外国語教育メディア学会全国研究大会で発表を行った。 教材執筆と並行し、日本で2016、2017年度に出版された大学生用英語教科書新刊の「表現系、議論系」の教材、課題(タスク)の分析も続けた。 また、英国で使用されるプレゼンテーション(ディベイトを含む)教材の分析を行うため、オクスフォード大学教育学部のEMIセンター上級研究員 Julie Dearden氏(2016年度で一時退職。現在は EMI Oxford 代表)と2018年3月の英国出張時に会合を持ち、一般的情報交換、氏の実際に使用中の教材ついてその使用法に関する説明を受け、西安電子科技大学等の教員に対する授業を参観した。また、上記 GCE, A-Level の今後、中等教育における対応について情報も得た。その他、教材開発の一環として、10月末から11月にかけ中華人民共和国に出張し、西安交通大学管理学院(MBA)で王偉学院長他と英語によるプレゼンテーションに関する指導状況・教材等について情報交換を行った。さらに、北京大学光華管理学院で柏国際合作部副主任らと管理学院のグローバル化重点プログラムについて情報交換を行い、同じく精華大学語音研究所を訪問、黄偉明氏と面談し、プレゼンテーション用ICT機器に関する情報を交換した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究分担者との分担はスムーズに行え、研究協力者も移動、変更なく、研究に参加できた。新たに加わった英国での研究協力者(船田なつの氏 Oxford 大教育学部博士課程)も積極的に研究に参加している。また、研究の成果を取り入れた2冊の教材を発行することができた。一方で、上記2冊の教科書の執筆・校正に時間を要し、グローバル・リーダーの資質、定義に関するアンケート項目の精査が不十分で、英語版の実行に至らなかった。また、英国での協力者と例年行っている12月の日本での会合が先方都合で持てず、その内容が3月出張にずれ込む事となった。加えて、当初の計画になかった西安交通大学、北京大学の管理学院(MBA)、精華大学語音研究所への出張、および3月の英国出張時に新たな情報・資料の収集が可能となったので、それらを集計・整理・分析し研究成果に加えるため補助事業期間の延長を申請した。
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今後の研究の推進方策 |
グローバル・リーダーの資質、定義に関しては、試作したアンケート項目を精査、英訳してOxford 大学 Hertford College の協力を得て、2018年度に、同校の短期(主に2週間、3週間、6ケ月)プログラムに参加する米国・中国・韓国の教職員、学生にもアンケートを行い、結果を分析する予定である。また、研究成果を利用した一般向書籍(大学書林)、大学向けパラグラフ・ライティング教材(南雲堂)の執筆が決定したので速やかに執筆にとりかかることとした。
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次年度使用額が生じた理由 |
2017(平成29)年度中、研究成果を活用した2冊の大学用英語教科書の執筆・校正に予想外の時間を要してしまった(年度内に出版)。また、これは幸いなことに、当初の計画になかった西安交通大学(以下中国)、北京大学管理学院(MBA)に出張が可能となり、特に英語プレゼンテーションの教育・実践等の現状に関し情報を交換することができ、かつ精華大学語音研究所でもそれを補助するICTの活用に関し知見を加えることができた。加えて、3月の英国出張時に新たな情報・資料の収集が可能となった。これらで得た情報(資料)を集計・整理・分析し研究成果に加えるため補助事業期間の延長を申請した。更に、項目の精査が完了せず、英訳が完成しなかったグローバル・リーダーの資質、定義に関するアンケートについても、次年度(2018年度)に行う予定である。例年行っている英国の研究協力者との会合についても、2018年12月(日本)と2019年3月(英国)に行う予定である。
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