研究実績の概要 |
研究課題の総まとめとして、(1)「日本漢語学習者語序偏誤類型初探」Establishing Chinese Language Education as a Subject of Study in Europe(ハンガリーローランド大学、2017年2月)、(2)「日本漢語学習者虚詞贅余偏誤類型初探」日中人文社会科学学会第15回研究発表大会(成城大学、2017年6月)、(3)「日本漢語学習者動詞混淆偏誤類型初探」The 15th International Conference on Teaching and Learning Chinese in Higher Education(Southampton University, UK、2017年6月)という3つの口頭発表を行ってきた。これらは学術論文として、(1)日本漢語学習者虚詞贅余偏誤類型初探 単著 2018年4月 知性と創造(日中人文社会科学学会会誌)pp.9-25(査読付);(2)日本漢語学習者動詞混淆偏誤類型初探 単著 2018年6月 Teaching and Learning Chinese in Global Contexts: from Language Policy to Classroom Practice Applied Chinese Language Studies IX. pp.65-72(査読付);(3)漢語句法範疇再議―従日本漢語学習者偏誤説開去 単著 2018年8月 漢日語言対比研究論叢第九輯(華東理工大学出版社)(査読付)という形で公刊される予定である。 当初の計画の通り、また上記の研究業績に示す通り、日本語の漢字・漢字語からの中国語学習に対する干渉をはじめ、母語日本語の干渉と中国語と日本語との統語的異同、及び中国語統語範疇と語順の特徴について、比較的体系的に分析することができた。 また異なる言語背景、例えば、同じ漢字文化圏の韓国語と母語とする中国語学習者や、異なる言語体系の英語を母語とする中国語学習者に見られる中国語統語誤用の異同即ちその個別性と共通性を追求するためには、その調査を展開する必要があると思われ、今後はそれらを新しい研究課題としてその分析作業を進めていく予定である。
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