研究課題/領域番号 |
15K02721
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
吉重 美紀 鹿屋体育大学, その他部局等, 教授 (80156265)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | バレーボール / 海外遠征 / ホームステイ |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ESP教育、特に体育学やスポーツを専攻する大学生の英語教育の一環として、オリンピックなど国際大会や海外遠征に出かけるトップアスリートが、海外で英語のコミュニケーションが必要になった場合に問題なく英語でコミュニケーションがとれるよう、海外渡航前や滞在中に自律的に英語学習のできる英語学習ソフトを開発することである。本研究では、勤務校で最近海外へ出る機会の多い2つの競技種目バレーボール、水泳の2つに絞って、競技関連で必要となる英語の語彙、表現等を各競技規則集・大会要項や海外遠征の現場から抽出し、海外で英語によるコミュニケーションを支援する教材を作成する。 平成27年度は、勤務校のバレーボール部女子がカナダへの海外遠征およびホームステイを12月下旬から1月上旬予定していた。その海外遠征に向け、遠征前に他の英語教材も参照しながらカナダへ持参できる簡単な会話帳を作成し、それを使って12月からバレーボール部女子を対象に事前指導を行い、帰国後選手を対象に海外遠征時の英語使用に関するアンケート調査を実施した。参加者23名のうち17名から回答があり、現在その調査の分析を行っている。遠征前の事前指導には、バレー部の部長兼監督も参加して下さり、カナダのバレー用語について米語等との違いを知ることができた。 平成28年度夏には、カナダの大学からバレーボール部女子チームを勤務校が受け入れる予定であるため、その選手達に日本人選手の受け入れ側として英語によるコミュニケーションにおける問題点等についてアンケート調査およびインタビューを実施する予定である。また平成27年度予定していながら出来なかった水泳に関する調査、情報収集も実施する計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査・研究を予定した2つの競技種目バレーボールと水泳のうち、勤務校のバレーボール部女子の海外遠征は実施され、遠征後に選手を対象にアンケート調査を実施できたが、水泳については、水泳部学生の海外遠征や世界大会等への参加は行われずアンケート調査は実施できなかった。バレーボールに関する調査と教材の試行となったため。 また平成27年度前半は、家族の長期入院があり、情報収集のための海外の学会等への参加を見送ったため。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は、2競技の海外遠征に同行し遭遇する英語のコミュニケーション場面をビデオ録画し、ビデオから必要な語彙、表現等を抽出する計画である。幸い、バレーボールについては、カナダから大学チームが勤務校を訪問し練習試合等予定されているので、そこでの情報収集も可能である。当初予定した2競技以外で、28年度は柔道の海外チームが勤務校に来る予定なので、練習試合等あれば出かけて情報収集にあたりたい。 また平成27年度バレーボール部選手を対象に作成/試用した教材は、海外でのホームステイ等交流プログラムを主にした内容であったため、27年度実施したアンケート調査の結果をもとに、練習試合や公式戦で使える競技関連の内容を追加していきたい。 平成28年度は、勤務校の海外の交流協定校(上海体育学院、韓国体育大学校)におけるトップアスリートの英語指導の情報も収集する予定である。 ESP研究については、平成28年度9月東京で国際学会が開催されるので、その学会にも参加し、ESP研究に関する最新の情報を収集して、自分の研究の参考としたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
ESP研究関連の海外学会参加のため旅費を多く見積もっていたが、上記に記した理由で参加を見合わせたため、当該助成金が生じた。また人件費・謝金についても、アンケート調査の分析等で謝金を出す予定が、1月の海外遠征後の調査が年度末となり、年度中に分析を依頼できなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度参加できなかった海外学会、例えばクアラルンプール(7月)およびロンドン(9月)で開催されるESP関連の国際学会に参加する計画である。また東京(電通大学)で開催される国際学会にも参加の予定である。また、交流協定校(上海体育学院、韓国体育大学校)のトップアスリートに対する英語の指導に関する情報収集も、メール等文書によるだけでなく、学会等の参加を兼ね実際足を運んで選手等にインタビューできればと考えている。 また旅費以外で、2種目の競技に関する英語の文献・図書等を購入する計画である。
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