研究課題/領域番号 |
15K02730
|
研究機関 | 清泉女子大学 |
研究代表者 |
岡田 靖子 清泉女子大学, 付置研究所, 非常勤講師 (40364830)
|
研究分担者 |
伊藤 武彦 和光大学, 現代人間学部, 教授 (60176344)
澤海 崇文 神奈川大学, 人間科学部, 非常勤講師 (60763349)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | モデルビデオ / 観察学習 / 英語教育 / 振り返り学習 / 混合研究法 / スピーチ / ピア評価 / 自己評価 |
研究実績の概要 |
平成28(2016)年度は27年度と同様、大学の英語授業で学生から映像データや言語データを収集した。データを収集するにあたっては、学生に同意書の記入を求めた。研究計画の時点では、前期に2クラスからデータを収集することになっていたが、研究者の担当科目が一部変更になったため、最終的に前期と後期、各1クラスからデータを集めて研究を進めることにした。
28年度の前期・後期ともに、まず、「英語コミュニケーション」の授業では、効率的なオーラルプレゼンテーションをするために必要とされる(1)言語要素(内容・言語使用)、(2)非言語要素(アイコンタクト・ボディランゲージ)、(3)周辺言語的要素(リズム・イントネーション)を指導した。次に、学生に2種類のモデルビデオ(平均的な映像と上手な映像)を2回目と3回目のプレゼンテーションのそれぞれの直前に視聴させた。各モデルビデオの効果を検証するために、2クラスで視聴させるビデオの順番を異なるように設定した。プレゼンテーションでは、学生のパフォーマンスはビデオ撮影され、その映像を視聴させながら自己評価・ピア評価を実施した。さらに、モデルビデオの視聴後とスピーチの実施後に自由記述を集めた。また、28年度は、インタビューデータを学生の一部から収集し、混合法研究のデータ分析を実施した。前期授業では19名、後期授業では12名からデータを収集した。集められたデータは、まとめて分析・考察が行われ、1つの論文としてまとめられた。自己評価・ピア評価は統計的分析を実施し、言語データ(自由記述とインタビュー)はテキストマイニング分析及び内容分析を行った。
以上の作業を、代表者と研究分担者(2名)が合計8回(2016年4月~2017年3月)打ち合わせを行い、進捗状況を確認しながら進めた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度の予定は、スピーチ指導の実践と自己評価・ピア評価などの数値データや言語データの収集であった。27年度と28年度で6クラス(90名)からデータを収集する予定であった。研究参加者(82名)は予定より若干少なかったが、計画通り終了した。
また、27年度に収集したデータを用いてまとめた研究論文(実証研究)2本は、現在、国際ジャーナルに投稿中である。ビデオ活用に関する展望論文2本は、所属大学の紀要に掲載された。また、研究の一部は、11th Annual International Technology, Education and Development Conference (March 6-8, 2017, Valencia, Spain)で発表され、論文はプロシーディングに掲載された。
|
今後の研究の推進方策 |
平成29(2017)年度は、これまでの分析結果の一部を国際学会(Asia TEFL International Conterence)で発表することが決定している。また、発表した論文は、査読付きの国際ジャーナルへの投稿を検討している。
|
次年度使用額が生じた理由 |
平成28(2016)年度は、11月に国際学会(GLoCALL)での口頭発表を予定していたが、大会開催がキャンセルされたため、当初の予定より学会発表にかかる費用(学会参加費・宿泊費・交通費など)が発生しなかった。
|
次年度使用額の使用計画 |
平成29(2017)年度には、前年度の残額を学会発表への参加費用に充当させる予定である。
|