研究課題/領域番号 |
15K02739
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研究機関 | 大阪大谷大学 |
研究代表者 |
小山 敏子 大阪大谷大学, 教育学部, 教授 (20352974)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 英語辞書アプリ / スマートフォン / タブレット / 英語学習 / 電子辞書 |
研究実績の概要 |
今年度は3つの国際学会、2つの国内全国大会、1つの研究会において、3種類の研究成果の発表を行った。また、勤務校の学内研究紀要に論文が掲載された。 そのうち、8月にSouthamptonで開催されたEurocall、9月にBruneiで開催されたGLoCALLでは、辞書アプリをタブレットとスマートフォンで使用した場合、大学レベルの英語学習者の検索行動や学習効果がどのように異なるのかを調べた内容であった。学会発表時までの分析結果は、統計的な有意差が確認されないまでも、大きく見やすいタブレット画面を支持する参加者が圧倒的であり、読解問題や語彙問題への解答時間が短かかった。しかしながら、一週間後の検索語の定着率については、スマートフォンを使用した場合のほうがよい、という結果がでた。本研究テーマにおいては、学会発表後も、引き続き実験協力者からデータを収集し、信頼性を高めたデータを公表予定である。 また、8月に島根大学で開催されたJASELE(全国英語教育学会)と3月に早稲田大学で開催されたJACET英語辞書、語彙、リーディング合同研究会では、大学入学当時と一年後とで、英語学習者の辞書使用状況がどのように変わったかをアンケート調査で調べた内容を公開した。現在までのデータを分析すると、大学生になると英語授業でも電子辞書を持参することなく各自のスマートフォンを使用する学生が大多数となり、その場合、有料の辞書アプリではなく無料のものやGoogle検索を利用していた。但し、自らが調べたい辞書情報が十分に得られないなど、検索内容に満足していない回答が多いこともわかった。 さらに、東京の青山学院大学で開催されたJACET International conventionで発表後、学内紀要で論文公開した研究は、英語Reading授業でタブレット辞書を使った取り組みであった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画は概ね順調に遂行できている。 特に当初計画していなかった辞書に対する意識調査のアンケートなども実施できた。 但し、当該年度における成果公表後に、さらに収集した「英語辞書アプリをタブレットとスマートフォンで使用した場合の検索行動と学習効果の比較研究」のデータ分析とその公表はH30年度になる。
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今後の研究の推進方策 |
継続して取ったデータを分析し、その結果をH30年11月にチリで開催されるWorldCALLで発表し、その内容を論文にして、AsialexかCALICO Journalに投稿予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
スマホ辞書とタブレット辞書の検索行動と学習効果の比較研究について、H29年度に学会で公開後に収集できたデータを、分析し、11月の国際学会(WorldCALL)で発表予定であるため。
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