本研究は個人差要因の中から言語的・非言語的音韻情報に対する短期記憶力と作業記憶力が外国語のスピーキングスキルに与える影響の大きさを明らかにすることを主たる目的とした。また加えて、動機づけ要因の影響についても調査することとした。日本人大学生114名を対象として実験を実施した。各種テスト、アンケート、インタビューを実施し、そのデータを質的・量的に分析した結果、音韻的短期記憶、作業記憶ともに、僅かではあるが有意な影響が認められた。また、スピーキングスキルの高い学習者は、比較的早期から外国語及び外国語文化に触れていること、習慣的に音楽に触れていることがインタビューから示唆された。
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