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2018 年度 実績報告書

多肢選択式リスニングテストにおける錯乱肢の魅力度について

研究課題

研究課題/領域番号 15K02790
研究機関群馬県立女子大学

研究代表者

飯村 英樹  群馬県立女子大学, 文学部, 准教授 (30382831)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード多肢選択式テスト / リスニングテスト / 錯乱肢 / 項目分析 / テストテイキングストラテジー / 当て推量
研究実績の概要

研究計画最終年度の本年度は,昨年度、学会誌に投稿した論文2本の修正と再投稿、および研究全体の総括を行った。
日本人大学生199名が受験したTOEICリスニングのデータを用いて、能力別に錯乱肢の魅力度を検証した。3択の応答問題においては、錯乱肢のもっともらしさを構成する要因として「同語」「派生語」「音声的類似」「語彙的連想」「応答キーワード」を設定し、重回帰分析を行った。上位群・中位群とも錯乱肢の魅力度を構成する有意な要因は見出せなかったが、下位群においては「応答キーワード」と「語彙的連想」の2つの要因から成るモデルが錯乱肢の魅力度の予測に有意であった。この研究成果は九州英語教育学会紀要に投稿し、採択された(飯村英樹、2018)。
4択の会話文および説明文問題では、錯乱肢のもっともらしさを構成する要因として「同語」「類義語」「派生語」「否定語」「限定詞」を設定し、重回帰分析を行った。上位群では「同語」と「派生語」の2つの要因、中位群では「同語」のみ、下位群においては「同語」「限定詞」「派生語」の3つから成るモデルが錯乱肢の魅力度の予測に有意であった。「同語」と「派生語」に関しては、本文と同じ語句(同語)や派生語が含まれていると、錯乱肢の魅力度が高くなるという結果であるが、限定詞に関しては逆にallやonly, veryなどが含まれると錯乱肢の魅力度が低くなるという結果になった。これは限定詞を含んだ選択肢は誤りであるというテストテイキング・ストラテジーの1つであるinformed guessing(知識に基づく当て推量)が働いたためであると考えられる。この研究成果は日本言語テスト学会誌に投稿し採択された(Iimura, 2018)。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 受験者を引きつける錯乱肢の特徴:リスニングテストの場合2018

    • 著者名/発表者名
      飯村英樹
    • 雑誌名

      九州英語教育紀要

      巻: 46 ページ: 51-59

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Distractor Plausibility in a Multiple-Choice Listening Test2018

    • 著者名/発表者名
      IIMURA Hideki
    • 雑誌名

      JLTA Journal

      巻: 21 ページ: 65-81

    • DOI

      https://doi.org/10.20622/jltajournal.21.0_65

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [備考] 雨のち晴れの英語教育

    • URL

      https://iimurahideki.wixsite.com/iimurahideki

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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