研究課題/領域番号 |
15K02827
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
黒嶋 敏 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (90323659)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 日本史 / 戦国時代 / 戦国大名 / 合戦 / 大敗 / 心性史 |
研究実績の概要 |
戦国時代において、合戦での「大敗」が戦国大名家や大名領国に与えた影響を多面的に分析するという本科研の研究趣旨のもと、研究期間2年目となる本年度は、ひきつづき研究代表者および連携研究者らが、それぞれ担当する6つの「大敗」事例について、関連史料・先行研究の収集・調査・整理を行った。また、6事例のなかで関連する史料の残存量が比較的多い長篠合戦については、収集した史料のデータ化と整理を行う必要があるため、学術支援専門職員1名を雇用した。学術支援専門職員は2016年8月より入力作業を行い、既刊の自治体史(『山梨県史』『静岡県史』『愛知県史』など)から収集された史料のデータ化と整理を進めているところである。 あわせて、2016年11月12日から14日にかけて、研究代表者及び連携研究者ら4名(計5名)で愛知県・静岡県に赴き、第2回研究会を開催して桶狭間合戦・長篠合戦・三方が原合戦に関する先行研究の到達点を確認するとともに、それぞれの合戦故地において現地調査を行った。現地では、城郭・道路遺構など合戦故地における戦国期関連史跡の調査に軸足を置くとともに、本科研の研究目的の一つでもある戦後供養のあり方を検証する手がかりとして、戦後から後世における供養塔・鎮魂碑なども調査対象に含めた。なお本調査に際しては、現地の状況に精通しておられる山田邦明氏(愛知大学文学部)にご同行をいただき、種々のご教示に預かったことを付記しておく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、現地調査、メンバー各自の研究推進は順調に進めることができた。ただ、収集したデータを入力・整理する学術支援専門職員の雇用が、やや遅れることとなった。これは雇用予定者が兼務していた他の勤務について時間調整が果たせず、当初見込みより3カ月ほど遅れたためである。雇用が遅れた期間の整理作業は、2月・3月に勤務日を増やすことで、ほぼ解消しつつある。 以上のことから、本年度の研究進捗状況は、おおむね順調に進展しているものと判断する。
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今後の研究の推進方策 |
連携研究者のうち1名が公務の関係で本科研への参加辞退を申し出たため、2017年度より、研究計画を変更する。新たに連携研究者として畑山周平(東京大学史料編纂所)、および研究協力者として福原圭一(上越市公文書センター)が参加し、総勢7名による研究体制をとることとなった。あわせて「大敗」事例も1つ追加し、計7つの事例について分析・検討を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じたおもな理由として2点あり、1点は、4月から雇用を予定していた学術支援専門職員の雇用期間が、本人の都合により、8月からの雇用に変更になったこと。もう1点は、予定していた史料調査出張が、担当者の都合により、次年度に繰り越しになったことである。上記の理由により、人件費と旅費に未使用分が発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度の使用計画のうち、おもな変更点として、まず学術支援専門職員の雇用期間を4月から3月までに延長する。また、研究体制の見直しにより、連携研究員ら2名が新規に追加されたことを受け、予定していた史料調査出張の旅費が増加することが見込まれる。上記の措置により、次年度繰越分について、相応の支出が見込まれるものと判断している。
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