8世紀中葉~9世紀前葉における日本と渤海中期王権の交流と流域遺産の実態を究明した。データベース「渤海・日本交渉関係参考文献」を報告書Ⅰ『東アジアの交流と文化遺産』とホームページに掲載し、論文「古代日本と渤海王権の交流に関する歴史環境学的研究」等は、報告書Ⅱ『渤海王国と古代日本』に発表した。その要点は、渤海と日本を結ぶ交通路は、1、各王城から「龍原府(東京城)東南」の沿海部に通じる内陸路と、2、海路によって日本の沿岸に到着する「日本道」で形成されていること、3、時代の推移と共に着岸地は北陸地域に加えて山陰地域へ範囲が広がった事実である。
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