開港に伴う諸藩の国産品の変容過程の再検討と、その史料の活用のためのシステム構築を行った。①『市中取締続類集』「諸国産品之部」から幕府の諸藩国産政策の分析を行った。再興令直前に、諸藩の国産品販売が中央市場の問屋を経由しないようになり、再興令後も諸藩で国産取扱が特権化し、開港により新たな市場を見出すという見通しを得た。②佐賀藩の専売制と長崎との関係、また、対馬藩・津藩・盛岡藩について、専売関係の史料を調査収拾した。開港以前の国産品の売買を示すオランダ語史料を収集した。③『諸問屋再興調』を、東京大学史料編纂所近世史編纂支援システムに搭載した。旧幕引継史料については、インターネットで提供する。
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