中国社会科学院近代史研究所档案館や米国国立公文書館、英国国立公文書館等において資料調査を行ない、未見の新資料を収集した。収集資料の解読により、第一に、前科研課題から継続する日中全面戦争期の難民問題について、食糧対策の側面に着目して分析した。第二に、日本の戦後体制形成をめぐって、地方制度の成立過程に即して検証した。また地域社会の実態と対比することによりその意義を解明した。第三に、米国の戦後東北アジア秩序構想の推移を整理し、朝鮮における南北分断国家の成立が当該地域社会の変容に大きな影響をもたらしたことを考察した。以上のそれぞれについて公表した。
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