研究課題
代表者の戸邉秀明は、これまで沖縄県公文書館等で収集した琉球政府文教局・中央教育委員会史料の分析を進めるとともに、分担者との連絡、及び最終的な研究報告のための打合せなどの調整を担当した。分担者の高江洲昌哉は、これまでの調査・分析の成果をふまえ、1.琉球政府期における沖縄の政治主体をめぐる思想的な分析、2.島嶼性が沖縄の政治主体の形成に与えた影響について小笠原研究と比較する分析を進め、それぞれ論文として発表した。分担者の高橋順子は、琉球政府の女性職員に関する研究を、前年度より継続して進めた。具体的には、1.沖縄の関係機関での資料調査、2.沖縄県退職者会の複数名からのヒアリング調査、3.元職員・管理職の大城貴代子氏(1965年~99年在職)に対するインタビュー調査(複数回)の実施及び同氏所蔵資料の閲覧・複写、を実施した。さらに、以上から得られた成果の現状について、学会発表を行った。分担者の上地聡子は、アメリカ二世のMilitary language School(MIS)関連資料の整理を進め、語学学校卒業生に関する分析に取り組んだ。また湧川清栄文書(沖縄県公文書館蔵)を中心に、沖縄に駐在しているハワイ一世・二世と沖縄民政府との関係を示す記録の収集・整理を進めた。併せて、敗戦直後、ハワイから沖縄・日本へ移動した二世(軍属、民間人)の記事を『ハワイタイムス』から収集・整理し、彼らの移動経路についてまとめた。以上の分析について、一部を沖縄文化協会にて報告した。さらに、科研費交付期間中に進めた分析をもとにして、1950年代初頭の沖縄の政治主体の構想について、翰林大学校日本学研究所国際シンポジウムでの発表及び論文発表、ならびに英文論文の執筆・発表を行った。
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