研究課題/領域番号 |
15K02880
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
陶 徳民 関西大学, 文学部, 教授 (40288791)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | リンカーン / 健全な個人主義 / 民主主義 / 人種差別撤廃 / ジョセフ彦 / 松村介石 / 新渡戸稲造 / 内ヶ崎作三郎 |
研究成果の概要 |
本研究は、近代における日本人のリンカーン受容の主要事例を検討し、新知見を提示したものである。結論として、リンカーンの健全な個人主義の精神(向上心、職分意識とリーダーシップ)と開かれた政治の理念(正義論、民主主義と人種差別撤廃)がジョセフ彦・松村介石・新渡戸稲造・内ヶ崎作三郎・高木八尺・賀川豊彦などの著述および国定修身教科書を通じて伝播し、青少年の立身出世の精神、国内政治の民主化と国際舞台における政府の人種平等主張などに多大な影響を及ぼした。
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自由記述の分野 |
東西文化交渉史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、日米両国に現存するリンカーン研究資料に対する徹底調査を通じて、初めて近代日本のリンカーン受容の軌跡と全体像を把握し、アメリカの健全な個人主義の精神と開かれた政治の理念がいかにリンカーンという魅力的なロールモデルを通じて日本の青少年、学者および政治家たちに影響を及ぼしたかを解明した。今後のよりよい日米関係、アジア太平洋地域および持続発展可能な地球村の国際関係の構想と構築に資する経験教訓を提供している。
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