研究課題
基盤研究(C)
本研究は、1960年代以後に行われてきた隋唐礼制研究の研究動向を整理し、またこれまで文献史料に依拠してきた隋唐礼制研究に、新たに石刻資料を活用することを目的とした。研究の結果、唐代後半期において、祠廟に建てられた碑文の多くが、国や地方官署ではなく、藩鎮という軍閥によって建てられていたことがわかり、在地の祠廟やそこで行われる祭祀の保護・継承に、軍閥が深く関わっていた様子が看取された。この研究を通して、次の時代につながる新たな伝統の形成や、社会文化像の理解を考えるうえで、有益な知見を得た。
中国史