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2018 年度 研究成果報告書

10~13世紀東部ユーラシア仏教史の構築に向けた基礎的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 15K02919
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 アジア史・アフリカ史
研究機関関西大学

研究代表者

藤原 崇人  関西大学, 東西学術研究所, 非常勤研究員 (50351250)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード契丹(遼)仏教 / 金 / 元 / 仏事法会 / 寺院秩序
研究成果の概要

本研究においては,仏事法会を主たる手掛かりとして契丹(遼)仏教の後代における影響および継承の実態を考察した。仏事法会を介在させた王権の強化・荘厳は契丹と元において顕著に認められる。契丹の仏事法会では「菩薩戒」,元の仏事法会では「具足戒」と,両者ともに仏戒を重視していた。契丹・元というふたつの遊牧系国家において仏戒は王権を強化・荘厳する重要な媒体として位置付けられていた。元代にひとつの完成を見た世俗君主による仏戒伝授の主導は,契丹時代の影響のもとに現出したと判断できるのである。

自由記述の分野

中国および北アジアの仏教史

研究成果の学術的意義や社会的意義

10~13世紀の東部ユーラシアにおける仏教の展開に騎馬遊牧系国家である契丹(遼)の存在を積極的に位置付けたことに本研究の学術的意義がある。周知のとおり日本,朝鮮半島,中国,チベット,モンゴル,東南アジアなどの諸国・諸地域には仏教が根付き,これらの国々や地域を包括した東部ユーラシアは現在に至るも一大仏教圏としての側面を有している。この広域世界における仏教の展開には,中華王朝と共にその北方にあった騎馬遊牧系国家もまた重要な役割を果たしてきたのである。仏教が多様かつ多元的な東部ユーラシアを形成・維持するツールとして歴史的に機能してきたことを明らかにしたところに本研究の社会的意義がある。

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公開日: 2020-03-30  

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