西アジアや中央アジアのように様々な政権が栄枯盛衰した地域で、地域の「境界」(支配領域の接点)または時代の「境界」(政権誕生期または滅亡期)において、どのように文化や制度が共存し、変化していったのかを、広大な西アジアを支配したサーサーン朝ペルシアを核として検証した。西側境界として西側勢力(ローマ帝国、ビザンツ帝国)と東側勢力(アルサケス朝パルティア、サーサーン朝ペルシアなど)との勢力争いの場となったユーフラテス川中流域のシリアに焦点をあてた。東側はサーサーン朝ペルシアと領域周辺(中央アジア、アフガニスタン、中国)における銀貨の利用状況を検証した。
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