従来、ロシア革命研究において十分に注目されることがなかった自由主義者について、第一次世界大戦期から革命期にかけての活動を全面的に再検討した。第一次大戦中の自由主義者の言論活動、帝政政府との関係、革命期における臨時政府内での活動などについて、具体的に検討を行った。その結果、第一次大戦中から革命期にかけて、自由主義者の活動自体が、彼らが理想とする立憲主義とは異なった方向性を帯びざるを得なかったことを明らかにした。とくに議会の回避という彼らの革命中の姿勢は、ボリシェヴィキ政権後にも全般的な傾向としては引き継がれるものであった。
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