研究課題
世界各地では、資源開発をめぐり地元住民や先住民族との間に環境紛争が起きているが、こうした紛争をウィンウィンの構図で解決し、その後ステークホルダー間で持続的に友好協力関係を維持することは可能だろうか。もしそうであれば、どのようなガバナンス体制を構築する必要があるのだろうか。この疑問に答えるため、事例研究を通して研究を行った。日本においては、アイヌ民族の新法作成に際して、政府に対し意見書を出し、その中で、アメリカやカナダ、オーストラリア、ニュージーランドの先住民族の権利に関わる紛争解決の事例を紹介した。特に、他国の過去の事例から、今後起こりうる法的問題(民族のメンバーであることの証明や知的所有権の問題)を特定し、それについて具体的な対策案を提案した。これと並行して、海外での共同研究を数カ所で行い、論文掲載・学会発表を行った。1つは、キルギス共和国の鉱山開発後の法的問題について、環境改善のための具体的な方策がない点やアメリカのスーパーファンド等の政策と比較した査読入論文をResource Policy (Elsivier)から出した。同国について、別の共同研究で、System of Environmental Economic Accountingの環境問題管理の可能性についてアメリカのIAFO学会で発表した。スリランカについては、気候変動の政策分析についてInternational Journal of Climate Changeに2018年8月に論文を掲載した。これについて2018年4月にカルフォルニア大学バークレー校で発表した。同国の別の共同研究では、自然災害対策について2度国際学会発表をした。アフリカのガーナとケニアについても共同研究を行い、ケニアでは先住民族の密漁回避の役割と湿地管理について論文を2本(査読入)で掲載した。
すべて 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 5件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 5件) 備考 (1件)
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