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2015 年度 実施状況報告書

欧州における環境産業の地域社会への影響と支援政策に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K03012
研究機関九州大学

研究代表者

山下 潤  九州大学, 比較社会文化研究科(研究院), 准教授 (90284562)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード人文地理学 / 地域計画・地域政策 / 環境 / イノベーション
研究実績の概要

27年度には、環境産業の集積による地域社会への影響を明らかにするための研究対象地域を選定することを目的とした。この目的を達成するため、27年度には、以下のような研究計画を立てた。まず予備調査で、OECDや欧州統計局の統計を中心に、スウェーデン・連合王国政府の統計も活用して、環境産業が集積している調査候補地域を抽出する。その際、環境関連技術の特許数等の統計を用いて、現在に至るまで、OECDのTL3地域という空間単位で、これらの数値が増加している地域を抽出する。加えて現地調査では、次年度につなげるため、現地で入手可能な環境産業政策と関連した資料・統計も収集する。最後に、現地調査の結果を踏まえて、定量的手法を用いて、環境産業の集積地域を明らかにし、結果を学会等で公表する。
上述した研究計画にそって調査をすすめた結果、予備調査で、環境産業の集積地域を抽出する際に、環境技術と関連する特許数と、環境産業によって生み出された付加価値の統計データが有用であることを明らかにした。この予備調査の結果をもとに、平成25年8月15日から9月6日に、調査地であるスウェーデンのストックホルム、ルンド、イギリスのロンドン等で環境産業の立地や関連政策の担当官やこれらを対象とする研究者に対して対面調査を実施するとともに、国際機関や政府統計ではえられない関連資料を収集した。最後に調査後の分析では、SWOT分析を用いてスウェーデン・イギリスとともにわが国おける環境産業の集積地域を検討した。重回帰分析の結果、スウェーデン・イギリスならびにわが国における環境産業の集積が大都市を志向していることを明らかにした。この研究結果の一部を国際・国内学会で報告した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

文献調査や現地調査を通じて、分析に必要な資料を収集できたことと、これらの資料を用いた調査後の分析で、環境産業が集積している調査候補地域を抽出し、結果として、主に大都市地域に環境産業が集積していたことを本研究で確認できたことが評価理由である。

今後の研究の推進方策

上述したように、27年度には収集した資料をもとに、環境産業の集積の実態を明らかにした。次年度では、研究計画書にしたがい、環境産業の地域社会への影響に関する研究を進める。まずは27年度までに収集した資料を参照しつつ、現地調査の調査項目を再検討する。これらの調査項目にもとづく現地調査を通じて、環境産業の地域社会への影響を明らかにしたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 日本の環境産業の地域的な競争力に関する一考察2016

    • 著者名/発表者名
      山下 潤
    • 学会等名
      日本地理学会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2016-03-21
  • [学会発表] Cumulative effects on knowledge based industries in metropolitan areas: A case of environment related industries in Japan2015

    • 著者名/発表者名
      Yamashita, J.
    • 学会等名
      IGU Urban Commission Annual Conference 2015 Dublin
    • 発表場所
      niversity College Dublin, Dublin, Ireland
    • 年月日
      2015-08-10
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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