研究課題/領域番号 |
15K03028
|
研究機関 | 鹿児島県立短期大学 |
研究代表者 |
福田 忠弘 鹿児島県立短期大学, その他部局等, 教授 (50386562)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 戦前期南洋漁業 / 原耕 / 南洋カツオ漁 |
研究実績の概要 |
本研究の初年度にあたる本年度は、「平成27年度の研究実施計画」に基づいて、主に史料収集にあたった。本研究が分析対象としている戦前期蘭領東インドにおける日本人漁業者の出身地は多岐にわたっている。本年度は、沖縄県および鹿児島県出身の漁業者についての資料を、沖縄公文書館、沖縄県立図書館、鹿児島県立図書館、枕崎市立図書館等で資料収集を行った。特に枕崎市立図書館では、鹿児島県枕崎市出身の原耕(はらこう)という人物に関する資料調査を行った。同時に、戦前期に出版された水産雑誌の調査を行うために、東京海洋大学の中央図書館での調査を行った。主に『南洋水産』を調査したが、資料が膨大であるために、来年度、再来年度も引き続き継続していく必要がある。 日本の外務省外交史料館には、当時の南洋漁業についての外交文書が数多く保管されている。そうした資料から、バタヴィア(現在のジャカルタ)の日本総領事館が蘭印政庁と日本人漁業者の問題と交渉を行っていたことが明らかになっている。そこで本年度は、オランダのハーグにある国立公文書館(Nationaal Archief)で植民地省ファイルに関する調査を行った。植民地省ファイルに保管されている文書は膨大だが、日本人漁業者に関する資料の存在も確認することができた。来年度、再来年度も引き続き調査を行って行きたい。 また当初は、衆議院議員を二期務めた南洋漁業開拓者で、議員在任中にアンボン島で他界した原耕が拠点を置いてた地域を訪問する予定であったが、予定があわず今年度は実施することができなかった。翌年度に実施する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
管理職についていた前任者急病により、急遽管理職に就任し、当初予定していなかった学内業務を行うことになったため。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究の2年目は、基本的には「平成28年度の研究実施計画」に基づいて研究を行っていく予定である。初年度に実施することができなかった、アンボン島やスラウェシュ島の調査なども2年目に実施する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
前任学科長が倒れたために、急遽学科長に就任し、当初予定していなかった学内業務が立て込んだために、予算の執行ができなかったため。
|
次年度使用額の使用計画 |
初年度に実施することができなかったアンボン島とスラウェシュ島への調査を今年度実施する予定である。
|