研究課題/領域番号 |
15K03041
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
栗本 英世 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (10192569)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 文化人類学 / アフリカ研究 / 年齢組織 / 首長制 / 小政体 |
研究実績の概要 |
研究代表者は、8月から9月はじめにかけて、南スーダンの首都ジュバに18日間滞在し、モニョミジ・システムに関する調査を実施した。具体的には、パリ人とロトゥホ人のインフォーマントたちにインタビューするとともに、ジュバ大学のモニョミジ・システムに関連する研究を行っている研究者2名、シルシオ・オロモ博士およびフィリップ・オフヨロ人類学講師との研究連絡を行った。往路ナイロビでは、研究協力者のシモン・シモンス博士と研究打ち合わせを行った。これによって、パリ人、ロトウホ人、ロピット人、ルルボ人などの社会におけるモニョモジ・システムの近年の変化や動態の詳細が明らかになった。 また、イギリスに本部がある国際人権NGO、Saferworldの依頼により、自警団としてのモニョミジに関する報告書を執筆した。この報告書が出版されたなら、研究成果が一般にアクセスできるかたちでウェッブサイト上で公開されることになる。さらに、モニョミジ・システムが存在する地域およびそれに隣接するウガンダ北部地域の専門家である人類学者、ロンドン大学経済学院のティム・アレン教授と、電子メールによる研究連絡を行うとともに、平成28年度4月に招へいする件について打ち合わせした。 以上と並行して、人類学者エイダン・サウゾルによる分節国家論と、首長制・王制に関する文献、およびジェイムズ・スコットによる「ゾミア論」に関する文献研究を実施し、モニョミジ・システムとの比較研究の理論的・民族誌的基盤を整備した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
南スーダンの政情不安が継続し、治安問題のため首都ジュバ以外の地域でフィールドワークを実施することはできなかった。しかし、これまでの人的ネットワークを活用し、主要インフォーマントと電子メールと電話による連絡を継続し、モニョミジ・システムの動態に関する情報収集を達成することができた。 研究協力者や関係する研究者との連絡調整は予定どおりに進行し、全体としておおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
南スーダンにおけるモニョモジ・システムに関する調査を継続するとともに、研究協力者と海外の研究者との連携を深める。文献研究を継続し、国際的学術雑誌への投稿論文を執筆する。また、平成29年度に予定している国際シンポジウムの計画を進め、日本語による研究成果の出版の構想を固める。
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