研究課題
基盤研究(C)
本研究は、従来歴史研究でしか扱われてこなかった「帝国」を人類学的に切り込むと新しい試みであった。研究期間中、早稲田大学文化人類学会にて「帝国と混血」のシンポジウムを組織し、オーガナイザーを務めた。イギリス帝国史、科学史、人類学でも旧日本植民地を専門とする研究者らと「帝国と混血」について議論し、その成果を学会誌『文化人類学研究』で発表した。
文化人類学、中東地域研究
・帝国の民族誌という人類学的な分析モデルを構築することで、他分野の研究成果との対話が可能になる・葛藤や交渉、親密性をはらんだ当事者の生活世界を解明し、「混血」や「人種」の概念を通文化的に検討することで、人類学におけるエスニシティ、人種研究への理論的貢献が可能となる・日本国内の引揚者や今後増加が予想される海外生まれの日系二世の帰還、それに伴う国籍取得や労働市場での競争、社会的差別という我々にも身近で実践的な問題にも直結している意味で重要性をもつ