日本国内における中国の調解制度に関する研究、および司法制度改革に関する研究は、これまでいくつかの論文が公表されているが、本研究のようなフィールドワークを中心とした研究は少なく,何より調解主宰者および当事者から見た公平・公正という観点からの研究は、管見のおよぶ限り存在しない。また、中国人の法意識に関する研究にもつながりうる点にも特色がある。一方、中国においては、公平・公正な紛争解決をテーマとする研究成果は少なくないが、そのほとんどは立法論ないしは制度設計論に止まるものがほとんどである。また、本研究と同様の興味関心からの研究アプローチは、管見のおよぶ限り存在しない。
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