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2017 年度 実績報告書

法治国家的警察法体系の再構築に関する研究-警察法2条による警察実体法形成の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 15K03099
研究機関北海道大学

研究代表者

米田 雅宏  北海道大学, 大学院法学研究科, 教授 (00377376)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード警察法 / 行政法 / 警察学 / 警察権の限界論 / 警察法2条 / 法治国家 / 法ドグマーティク / 解釈構成
研究実績の概要

研究最終年度は、伝統的警察法理論と、実務家が理論を修正しつつ実践してきた警察実務とを、前年の研究成果として明らかにした法ドグマーティクの手法を用いながら統合的体系的に把握し(法治国家的警察法体系)、これを警察法2条1項の上に基礎づけることの可否について研究を行った。
研究に当たっては、「日本警察法制の欠陥」を指摘し、ドイツ警察法理論をベースとして実務の視点から我が国の警察実体法を構築しようとした土屋正三氏(元警察大学校教授)の「警察実体法要綱試案」を分析するとともに、 2013 年に警察実務家と憲法・行政法研究者が共同で作成し「警察基本法」の制定を提唱した「『これからの安全・安心』のための犯罪対策に関する提言」(警察政策学会資料71号)の意義と課題について詳細な検討を加えた。また、「干からびた理論とバラバラな実務」(元警察庁長官)と評されることもあった警察法理論と警察実務を、どのように有機的に結び付け、実務に寄与する警察法規範を豊かにさせていくかといった論点につき、児童虐待の事例を例に検討を加えた。これらの分析の結果は、「行政法理論と実務の対話―警察・安全、都市計画・まちづくり」を統一テーマとした第17回行政法フォーラム(7月29日、於:東京大学)において、「『警察権の限界』論の再定位―親密圏内における人身の安全確保を素材として」と題して報告し、自治研究93巻12号 27-51頁において公表したところである。また行政法フォーラムの後、神奈川大学共同研究グループ(「ドメスティック・バイオレンス対応政策研究―比較としてのアジア・反照としての欧米」)からの誘いを受け、「親密圏内への警察介入の諸問題」と題する研究報告を行い(8月24日、於:北海道大学)、DV法研究者や憲法学者、ジェンダー研究者と意見交換も行った。3か年にわたる研究成果については、成果報告書に記載の通りである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (5件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 質疑応答(第17回行政法研究フォーラム―行政法理論と実務の対話)2018

    • 著者名/発表者名
      米田雅宏・荻野徹
    • 雑誌名

      自治研究

      巻: 94巻1号 ページ: 28―48

  • [雑誌論文] 国家賠償法1条が定める違法概念の体系的理解に向けた一考察(1)―職務義務違反説の可能性―2018

    • 著者名/発表者名
      米田雅宏
    • 雑誌名

      法學(東北大学)

      巻: 81巻6号 ページ: 1―35

  • [雑誌論文] 抽象的危険と危険防御命令―危険防御を目的とした行政立法の実体的統制―2017

    • 著者名/発表者名
      米田雅宏
    • 雑誌名

      行政法研究

      巻: 19号 ページ: 61―157

  • [雑誌論文] 職権証拠調べ2017

    • 著者名/発表者名
      米田雅宏
    • 雑誌名

      宇賀克也・交告尚史・山本隆司【編】『別冊ジュリスト・行政判例百選Ⅱ[第7版]』(有斐閣)

      巻: 236号 ページ: 400―401

  • [雑誌論文] 「警察権の限界」論の再定位―親密圏内における人身の安全確保を素材にして2017

    • 著者名/発表者名
      米田雅宏
    • 雑誌名

      自治研究

      巻: 93巻12号 ページ: 27―51

  • [学会発表] 「警察権の限界」論の再定位―親密圏内における人身の安全確保を素材にして2017

    • 著者名/発表者名
      米田雅宏
    • 学会等名
      第17回行政法研究フォーラム「行政法理論と実務の対話―警察・安全と都市計画・まちづくり」
    • 招待講演

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公開日: 2018-12-17  

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