研究課題/領域番号 |
15K03108
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
國分 典子 法政大学, 法学部, 教授 (40259312)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 民主主義 / 共和 / 韓国 / 議会 |
研究実績の概要 |
2020年度は、主に以下の点について研究および発表を行った。 (1)昨年度からの継続的研究として、大韓民国臨時政府成立以前の議会設立運動に着目し、独立協会運動のなかで「討論会」が形成されてゆくこと、それが民衆集会としての性格をもつ万民共同会につながっていると考えられることに関して、分析を行った(これについては、論文「朝鮮・韓国における『議会設立』運動と日本」瀧井一博編『「明治」という遺産-近代日本をめぐる比較文明史』(ミネルヴァ書房、2020年)として発表予定であることを昨年度の報告書に記載したが、その後出版過程で内容を修正し、頁数も変更されているため、本年度実績に改めて掲載する)。さらに、初めて討論会を行ったのではないかと考えられる協成会の活動に関して、『協成会会報』の分析を行ったが、この点についてはまだ成果発表に至っていない。 (2)『コリアの法と社会』(日本評論社、2020年)に編者の一人として関わり、朝鮮半島における国家の発展過程および現状を法的視点から分析した。特に同著の編集を通して南北の国家形成および国家概念の比較を行うことによって、同じ「共和国」でありながら異なる体制をとる韓国・北朝鮮の法的特徴を検討した。さらに、韓国と北朝鮮に通底する共和主義的な国家理念についての考察を行った。 (3)現代の韓国の統治機構上の特徴として、憲法裁判所の活動を分析した。立憲民主国家としての韓国において果たす憲法裁判所の機能が立憲主義のみならず、民主主義に対して大きな影響力を持つ可能性について検討した。特に弾劾や政党解散についての憲法裁判所の権限の特殊性と、他の政治的事案についての憲法裁判を素材に検討し、判断基準として民意が取り込まれることの意味を考察した(この点については、国立国会図書館憲法課研究会における報告で言及)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度、最終年にあたり研究全体を見直す過程で、歴史関係資料をもう少し韓国において補う必要が生じたが、COVID-19のために渡航ができなくなった。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度のCOVID-19の状況をみて、韓国への渡航を可能な限り、行う。困難な場合には、別途の入手手段を講じる。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19により、韓国への渡航ができなくなったため。
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備考 |
国立国会図書館調査及び立法考査局憲法課における講演「韓国の憲法裁判所」
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