現在は世界的に各国で法の大きな改正作業が進行している。その中でもヨーロッパ各国の法改正は、その内容において世界をリードするものであり、日本の私法分野の改正作業も、ヨーロッパ諸国の法制、法改正作業を参考にしつつ行われることが多い。本研究は、この間に行われた債権法の改正のうち、特に消滅時効法の改正とオーストリアで先鞭を切って行われた相続法の根本的な改正を取り上げ、日本の相続法会作業との比較研究を行った。消滅時効法の分野では、この間特にドイツで新時効法が導入された2002年以後のドイツの判例、学説の展開を詳しく研究し、その成果を公刊した。
|