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2017 年度 実施状況報告書

生命保険契約における被保険者の地位についての比較法的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K03235
研究機関高知県立大学

研究代表者

菊池 直人  高知県立大学, 文化学部, 准教授 (10553513)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード生命保険 / 他人の生命の保険契約 / 被保険者 / 台湾
研究実績の概要

本務の業務が多忙で現地調査は実施できなかったため、基礎的な研究として、被保険者の同意の意義につき、インターネットを介した生命保険契約と被保険者同意を課題として設定し考察した。実務においては、業法上被保険者への説明義務が課されているため、その上で被保険者に同意を求めることになっている。インターネットを介した保険契約の締結に関しては、契約者と被保険者が同一である場合に限定する場合が一般的であるが、事後的な手続きで他人の生命の保険契約も可能となっており、被保険者の同一性の確認については、慎重に行われるべきであるとの結論にいたった。
平成29年度に実施できなかった、アジア諸国における、近時の保険法立法の比較法的研究については、中国学説における、①被保険者は原始的な保険金請求権者であり、保険事故発生後は当該保険金請求権を行使することはできないため、あらかじめ保険金受取人を指定し、被保険者が享受する保険金請求権を実現させる。②被保険者は保険契約による保障を受ける真の主体であり、被保険者は自己の生命により発生する経済的利益について当然に決定権を有する。③契約者のみに保険金受取人の指定・変更権を付与するのではモラルハザードを排除できない。以上の、被保険者主義ともいえるこのような立法の背景・根拠につき、立法上の背景と根拠を明らかにすることを主要な目的とした。現地調査は叶わなかったものの、台湾保険法学者と交流を持つことができ、基礎的文献の購読を行うことができた。なお、平成30年度に台湾への現地調査を約束している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本務校における業務が多忙であったため、研究計画にあげていた比較法的考察に時間を割くことができなかった。文献の検討および基礎的研究のみに止まってしまい、アジア諸国の現地研究機関での調査が実施できなかった。

今後の研究の推進方策

台湾への現地調査を予定している。日程についても調整済みである。欧州及びアジアでの現地調査を踏まえて、最終年度の研究成果としてまとめたい。

次年度使用額が生じた理由

予定していた現地調査が、本務多忙のため実施できなかったため。

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公開日: 2018-12-17  

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