研究課題
基盤研究(C)
宗教的・イデオロギー的「熱狂(ファナティシズム)」、国民・民族間の敵対感情の暴発、熾烈な党派争いは、戦争や内戦や圧政など政治秩序の危機的状況をまねく可能性を秘める。こうした市民や国民の暴力的情念をどう理解し、どう克服するかは、政治学が対処すべき問題の一つである。本研究は近代英仏政治思想において、「熱狂」という問題がどのように論じられ、その克服のためいかなる処方箋が示されてきたかを、モンテスキュー、ヒューム、スタール(スタール夫人)の政治思想の分析によって明らかにする。
西洋政治思想史