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2017 年度 実績報告書

都市内分権のなかの熟議と代表制デモクラシーの関係をめぐる比較地方自治研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K03274
研究機関滋賀大学

研究代表者

宗野 隆俊  滋賀大学, 経済学部, 教授 (60324563)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード都市内分権 / 地域自治区 / 近隣アソシエーション / 熟議 / デモクラシー / 市民的関与
研究実績の概要

平成29年度において、長野県飯田市の都市内分権と地域自治区の調査、ならびにアメリカ合衆国オレゴン州ポートランド市の近隣アソシエーションの調査と分析を行った。以下、詳細を記す。
平成29年9月10日から13日にかけて、飯田市において、同市の都市内分権のしくみにかかわる複数のキーパーソンから、制度の導入経緯と現況につき聴き取り調査を行った。調査の焦点となったのは、地域自治区が導入されるに至る過程で、この仕組みを当事者たる市と住民がどのように受容したか、地域自治区の住民はいかにしてこの仕組みを地域の実情に合ったものへと微調整していったのかである。聴き取り調査の主な対象者は、地域自治区のセンターの職員(市職員)、地域自治区の導入に際して実務を担った元職員、地域自治区の住民である。
他方、平成30年3月11日から16日にかけて、ポートランド市の4つの近隣アソシエーションと1つの区域連合を訪問し、近隣アソシエーションの理事会ならびに公開月例会議の傍聴、理事への聴き取り調査を実施した。4つのアソシエーションは、いずれも今次の調査で初めて接したものである。調査では、近隣アソシエーションで何がアジェンダとして議論されているか、どのような市民が参加しているか、議論されたことがらがいかに市政に反映されていくかに着目した。調査で得られた知見は、きわめて興味深いものであった。たとえば、大規模な再開発計画が浮上した近隣で、再開発に対する規制ルールのありかたがアソシエーションで取り上げられ、これに関心を抱く新しい参加者を獲得しつつ数年にわたって粘り強く熟議が続けられている状況をみることができた。
なお、平成29年度においては、ポートランド市の近隣アソシエーションを題材に、都市内分権の仕組みをつうじての熟議のあり方を考察する論文を2篇公刊し、また学会報告を1本行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ポートランド市の「近隣の参加」をめぐる論点2018

    • 著者名/発表者名
      宗野隆俊
    • 雑誌名

      彦根論叢

      巻: 415 ページ: 92-101

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 市民的関与とはなにか2017

    • 著者名/発表者名
      宗野隆俊
    • 雑誌名

      彦根論叢

      巻: 412 ページ: 36-51

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] ポートランド市の近隣アソシエーション2017

    • 著者名/発表者名
      宗野隆俊
    • 雑誌名

      滋賀大学経済学部研究年報

      巻: 24 ページ: 21-42

    • オープンアクセス
  • [学会発表] ポートランド市の近隣アソシエーションと市民的関与2017

    • 著者名/発表者名
      宗野隆俊
    • 学会等名
      日本地方自治学会

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公開日: 2018-12-17  

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