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2016 年度 実施状況報告書

「ベルギー合意型連邦制の脆弱性と強靭性」についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K03281
研究機関北海学園大学

研究代表者

松尾 秀哉  北海学園大学, 法学部, 教授 (50453452)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード連邦制の逆説 / 連立交渉 / 君主制 / テロ / ポピュリズム
研究実績の概要

本年度は2年目に当たる。当初の予定では、本年度は2014年の政権交渉過程についての資料収集が予定されていたが、それは既に前年度に収集し、かつ学会報告もできたので、今年度はそれを1)論文集への掲載、編集をメインに、政権交渉における国王の役割が重要であることを改めて認識したので、幅広く2)デモクラシーと君主政についての研究を日本政治学会で発表した(2016年10月 立命館大学)。これは今後より一般的な書籍(企画者である水島治郎先生を中心に編集予定)、さらに応募者が編集しているテキスト『現代ベルギー政治』(ミネルヴァ)へ、それぞれ発展していく予定。
さらに今年度は、ベルギーの連邦制と連立交渉の関係について海外発信すべきとのアドバイスをいただき、3)英文査読付きジャーナルへの投稿、執筆を行っている。現在まだレビュー中であり採否はわからないが、たとえ落ちたとしても、他のジャーナルへの投稿を継続的に目指していきたい。
今年度の傾向として、3月22日に生じたブリュッセル連続テロ事件に関連して、いくつかの媒体から執筆依頼があった。そのため現地調査では、テロやポピュリズムについての論文執筆、資料収集を行った。その成果もいくつか挙げられる。まだ資料は不十分であり、またどのように実証的な研究が可能か、模索しているが、今後の研究課題になるため、慎重にまた継続的に検討していきたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

最低限目指していた成果は『連邦制の逆説?』で一定の成果を得たと評価している。ただし、連邦制導入直後(1995年、2003年)を加味した論文の執筆が遅れたが、これはテロに関する調査、執筆が急務だったためである。

今後の研究の推進方策

29年度は基本的に執筆に専念し、「強靭性」と「脆弱性」についての知見を整理する。
ただし、テロ関連の調査、ポピュリズムに関する調査、執筆は最優先と考えているので、自費負担でも時間を見つけて進めていきたい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 「ヨーロッパの華やかな小国・ベルギーがなぜ「テロの温床」になったのかーー自治と共存の伝統はいったいどこに…」2016

    • 著者名/発表者名
      松尾秀哉
    • 雑誌名

      オンラインジャーナル『現代ビジネス』

      巻: 4 ページ: 1-5ページ

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「ベルギーが「テロの温床」となるまで」2016

    • 著者名/発表者名
      松尾秀哉
    • 雑誌名

      中央公論

      巻: 2016年6月号 ページ: 148-154ページ

  • [学会発表] 「合意型民主主義における君主――ベルギーの場合」2016

    • 著者名/発表者名
      松尾秀哉
    • 学会等名
      日本政治学会
    • 発表場所
      立命館大学
    • 年月日
      2016-10-01
    • 招待講演
  • [図書] 『ポピュリズムのグローバル化を問う 揺らぐ民主主義のゆくえ』2017

    • 著者名/発表者名
      松尾秀哉
    • 総ページ数
      102-118ページ
    • 出版者
      法律文化社
  • [図書] 『連邦制の逆説?――連邦制は効果的な統治制度か』2016

    • 著者名/発表者名
      松尾秀哉・近藤康史・溝口修平・柳原克行共編著
    • 総ページ数
      1-318ページ
    • 出版者
      ナカニシヤ出版

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公開日: 2018-01-16  

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