研究課題/領域番号 |
15K03288
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
河崎 健 上智大学, 外国語学部, 教授 (20286751)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ドイツ / 政党 / 行政府エリート |
研究実績の概要 |
2015年度に早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程にて論文博士号を取得したが、博士号申請論文をドイツの財団コンラートアデナウアー財団より出版させていただいた。 ドイツに関しては、日本選挙学会年報『選挙研究』および日本政治学会年報『年報政治学』にてそれぞれ関連論文を発表した。(「ドイツ連邦議会の選挙制度改革をめぐる議論-2013年選挙の結果との関連で-」、「ドイツにおける統合と代表の論理」)また、駒澤大学マスコミュニケーション・シンポジウム『政治とカネ:各国比較の観点から』において、「ドイツにおける政治資金の理論と実際」というタイトルで講演をした。 ヨーロッパ政治については、共著で『新・西欧比較政治』(2015年、一藝社)を出版した。同書ではドイツ、オーストリア、スイスといったドイツ語諸国の他、ギリシャといった国と、右と左、政党、といった項目を担当した。 一方イギリスとの比較は十分に進捗しなかったが、研究者が所属する上智大学ヨーロッパ研究所主催で、上智大学出資のソフィアシンポジウム開催の予算を獲得、2016年12月に日本とヨーロッパの選挙制度改革をテーマにしたシンポジウムを企画することになった。目下のところ、同シンポには英国とドイツより研究者を招待する予定だが、これらの研究者は、本研究について研究者が日頃より知己がある人々であり、シンポの開催と並行して、本研究についての交流も進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ドイツについてはかなりの程度進んでいる。当初予定していた議員データベースのアクチュアル化はある程度進み、また関連文献の渉猟はフランクフルト・ドイツ図書館とベルリン・フンボルト大学図書館にて実施することができた。またドイツ人の研究協力者との意見交換も、2015年8月と2016年2月の2回行うことができた。またドイツについては、関連する内容を商業論文やシンポジウムでの講演で公表することができた。 一方、イギリスと日本についてはやや遅れ気味ではある。しかし日本については、日本政治学会や日本選挙学会での研究発表や学術雑誌の論文等の渉猟により、本研究に関連する分野の研究における最新動向をおおむね掌握することはできた。 イギリスについては、日独の事情ほどに十分な知識を持ち合わせていなかったため、基礎的な文献で基礎知識と研究動向を把握することに努めた。さらにこれと並行して日本国内の大学図書館にて、議員情報についての一次資料や関連する二次文献を渉猟することができた。 以上の点から1年目の作業としてはおおむね順調に進展しているものと判断する。 その限りではおおむね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、上記のシンポジウム開催のための準備と並行して、イギリスと日本に関する研究を進める予定である。 ドイツについては、上記の著作で使用したデータを用いて、本研究のための分析を進める。日本とイギリスについては、引き続き、最新の研究動向を調べつつ、小規模のデータベース作成に着手する。また研究者交流のため、最低一度の渡欧を予定でしている。
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