本研究では、アメリカの初等中等教育改革を事例として、1980-2000年代に共和党政権が追求した教育改革の変化、およびその基底にある共和党と保守系諸団体間の連合-対立関係の変化を分析した。この中では、新保守主義勢力を構成する主要団体として、特に①リバタリアン、②経営者団体、③社会的保守派の改革アイディアに注目し、相互の間に孕まれる緊張・対立が共和党政権が追求する教育改革にいかなる影響を与えたかを分析した。また2000年代の教育改革を連邦-州関係という視点からも分析し、連邦レベルで導入された新制度を地方レベルのアクターが「転用」する過程についても分析した。上記の研究を計5本の論文として刊行した。
|