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2017 年度 実施状況報告書

旧ユーゴスラビア諸国における移行期正義と和解

研究課題

研究課題/領域番号 15K03294
研究機関早稲田大学

研究代表者

久保 慶一  早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (30366976)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード旧ユーゴスラヴィア / 移行期正義 / 和解 / 紛争後平和構築 / 戦争犯罪 / 人権裁判
研究実績の概要

平成29年度は、当初の予定を若干前倒しし、それまでにまとまった研究成果について研究発表を行い、国内外の研究者からフィードバックを得ることを試みた。具体的には、平成29年6月に香港で行われた国際関係学会(International Studies Association, ISA)の研究大会に参加し、セルビアにおける移行期正義を巡る国内政治(ICTYへの戦争犯罪容疑者の引き渡しに反対する民族主義的な世論の圧力)と国際政治(ICTYへの戦争犯罪容疑者の引き渡しを求めるEUやアメリカなどの欧米諸国からの圧力)の連関、それに対応するセルビア政府首脳の発言や政策について、研究発表を行った。また、平成29年6-7月にボスニア・ヘルツェゴヴィナ、平成30年2月にセルビアを訪問し、追加の現地調査、資料収集を実施した。そのほかに、セルビアの新聞記事データベースのサブスクリプションを購入し、セルビアの移行期正義と和解に関連する新聞記事の体系的な収集作業を実施した。平成29年度を通じ、上記の研究活動によって得た国内外の研究者からのフィードバックや追加的な資料・データを整理したうえで、旧ユーゴ地域の移行期正義と和解についての分析作業を進めた。分析の結果をもとに、旧ユーゴ地域の移行期正義と和解に関する単著(日本語)の原稿の執筆を開始し、平成29年度末までに、原稿をほぼ完成させることができた。この単著は、平成30年度中に当研究の主要な研究成果として出版することを予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

当初の研究計画では平成30年度での実施を予定していた研究成果の海外に向けた発信や、そこで得たフィードバックをもとに研究成果をまとめて刊行するための作業を開始することができ、平成29年度中に、単著の原稿をほぼまとめることができた。このため、当初の計画以上に進展していると自己評価している。

今後の研究の推進方策

引き続き当初の計画にしたがって分析・執筆作業を進め、当初は研究計画の実施年度を完了した後に行うことを想定していた、書籍や雑誌論文の公刊という形での研究成果の発信・公開を、平成30年度内に達成できるよう努力していきたい。そのため、平成30年度は海外での調査、資料収集は実施せず、追加的に関連書籍・資料の購入などを行いつつ、書籍・論文の執筆に全力を注ぐことにしたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Between the Serbian public and the EU: Explaining seemingly contradictory actions and statements of Serbian Politicians on the Issue of Transitional Justice and the Relationship with Neighboring Countries2017

    • 著者名/発表者名
      Keiichi Kubo
    • 学会等名
      International Studies Association
    • 国際学会
  • [図書] 解体後のユーゴスラヴィア2017

    • 著者名/発表者名
      月村太郎 編著
    • 総ページ数
      304
    • 出版者
      晃洋書房
    • ISBN
      978-4-7710-2894-4

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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