研究課題/領域番号 |
15K03297
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
山田 竜作 創価大学, 国際教養学部, 教授 (30285580)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | カール・マンハイム / 自由のための計画 / ムート / T. S. エリオット / F. A. ハイエク / K. R. ポパー |
研究成果の概要 |
イギリス期カール・マンハイムの「自由のための計画」論に、精神の民主化、キリスト教、合理性という3つの視座から接近を試みた。特に、彼がイギリスで積極的に参加したキリスト教知識人グループ「ムート」について、これまで未発掘だった一次資料の収集を行なった。それを検討する中で、メンバーであった T. S. エリオットと「文化の民主化」をめぐる見解の相違を明らかにした。また、マンハイムの計画論を厳しく批判した F. A. ハイエクと K. R. ポパーの著作を再検討し、彼らの批判がマンハイムの「計画」批判としては必ずしも妥当しないことを示した。
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自由記述の分野 |
西欧政治思想史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イギリス亡命後のマンハイムの知的営為がドイツ期のものより知的高みにないという従来の解釈に対して、マンハイムが「自由のための計画」論を提唱したことがイギリスの知的世界(必ずしも社会学界ではない)に対して少なからぬ影響力を持ったことの手がかりをつかむことができた。社会学者マンハイムとしてでなく一思想家(民主主義者)としてのマンハイムを、1930~40年代イギリスの知的文脈の中で読み解くという課題への入り口に立つことができた。また、これまでほとんど埋もれていた一次資料を入手することで、亡命知識人マンハイムがイギリスの知的世界にどの程度受け入れられたのかを考察する準備ができたと考えられる。
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