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2017 年度 実績報告書

スターリン後のソヴェト民主主義と経済システム

研究課題

研究課題/領域番号 15K03300
研究機関同志社大学

研究代表者

河本 和子  同志社大学, 研究開発推進機構, 研究員 (50376399)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードソ連政治史 / 労働紛争 / 民主主義論
研究実績の概要

研究の前提固めとして執筆していた、スターリン後のソ連民主主義の特色について考え「利益の同質性の中の齟齬」が松戸清裕ほか編『ロシア革命とソ連の世紀 第3巻 冷戦と平和共存』(岩波出版社)収録の論文として公表された。この論文で、自由主義を排除したソ連において、利益の同質性を若干緩めることにより自由主義をいわば裏口から呼び込んだことを示した。また、「革命・家族・自由――一九一七年一二月の婚姻と家族に関する二つの布告」を『現代思想』に公表し、時期を遡って革命期の家族法に関する動向を分析することで、利益の同質性がソ連における政治体制の根幹にあることを確認した。
平成27年度および29年度に収集した資料の中、特に連邦最高裁判例集、法学雑誌の学術論文等を用いて労働紛争に関する考察をまとめ、利益の同質性を放棄しない社会における紛争解決に力点を置いて、「裁判例に見るスターリン後の個別的労働紛争」とのタイトルにて、科学研究費基盤A「多文化共生社会の変容と新しい労働政策・宗教政策・司法政策に関する国際比較研究」若手研究会において2018年3月2日に神戸大学にて報告した。内容としては、ソ連の民主主義理念の特徴に触れ、その理念に関連付けて裁判と法についての解説を行い、スターリン後にもたらされた一般的な変化と労働政策・労働法上の変化について論じ、労働紛争の中でも重大な解雇事案について制度改正と判決にもとづいて分析を加えた。その際に得たコメントを取り込み、論文としてまとめる作業を行っている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (4件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 革命・家族・自由――一九一七年一二月の婚姻と家族に関する二つの布告2017

    • 著者名/発表者名
      河本和子
    • 雑誌名

      現代思想

      巻: 45巻19号 ページ: 188~200

  • [雑誌論文] 利益の同質性の中の齟齬2017

    • 著者名/発表者名
      河本和子
    • 雑誌名

      松戸清裕ほか編『ロシア革命とソ連の世紀 第3巻 冷戦と平和共存』岩波書店

      巻: 3巻 ページ: 113~139

  • [雑誌論文] 書評 溝口修平『ロシア連邦憲法体制の成立――重層的転換と制度選択の意図せざる帰結』北海道大学出版会、2016年2017

    • 著者名/発表者名
      河本和子
    • 雑誌名

      ロシア史研究

      巻: 99号 ページ: 94~101

  • [雑誌論文] 書評 和田春樹『スターリン批判1953~1956年――一人の独裁者の死が、いかに20世紀を揺り動かしたか――』作品社、2016年2017

    • 著者名/発表者名
      河本和子
    • 雑誌名

      歴史学研究

      巻: 962号 ページ: 60~63

  • [学会発表] 裁判例に見るスターリン後の個別的労働紛争2018

    • 著者名/発表者名
      河本和子
    • 学会等名
      科学研究費基盤A「多文化共生社会の変容と新しい労働政策・宗教政策・司法政策に関する国際比較研究」若手研究会

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公開日: 2018-12-17  

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