ロシア国立図書館および国内の大学図書館(早稲田大学、中央大学、北海道大学)にて一次資料の収集を行い、同時に先行研究を確認した。これらの中から特に連邦最高裁判例集、法学雑誌の学術論文等を用いて労働紛争に関する考察をまとめ、利益の同質性を放棄しない社会における紛争解決に力点を置いて研究会で報告した。その際に得たコメントを取り込み、論文としてまとめる作業を行っている。 研究の前提固めとして、スターリン後のソ連民主主義の特色について考え「利益の同質性の中の齟齬」を執筆した。この論文で、自由主義を排除したソ連において、利益の同質性を若干緩めることにより自由主義をいわば裏口から呼び込んだことを示した。
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