成長減速期の都市政治―京都市政治の分析―

2017 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 15K03303
• 研究機関: 立命館大学
• 研究代表者: 佐藤 満 立命館大学, 政策科学部, 教授 (00187246)
• 研究分担者: 森 道哉 立命館大学, 公務研究科, 教授 (40380141) ; 藤井 禎介 立命館大学, 政策科学部, 准教授 (70350931) ; 吉田 健一 鹿児島大学, 学術研究院総合科学域共同学系, 准教授 (60578095) ; 木村 高宏 金沢大学, 法学系, 准教授 (60377372) ; 清水 直樹 高知県立大学, 文化学部, 准教授 (20508725) ; 辻 由希 東海大学, 政治経済学部, 准教授 (40610481) ; 西出 崇 京都外国語大学, 外国語学部, 講師 (30513171) ; 鶴谷 将彦 奈良県立大学, 地域創造学部, 講師 (20647440)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• キーワード: 大都市政治 / 政治意識 / 各級選挙 / 地方議員 / 市長 / 二元代表制 / 地方財政 / 政治参加

研究実績の概要

三宅・村松の『京都市政治の動態』以降の京都市政治を記述、分析することで、都市政治そのものの変容を追うこと、ならびに都市を巡る政治行政的な環境の変容を追うことが目的の研究である。研究の成果は書籍として出版する予定で、本年度はその準備を進めた。
これまでのところで、外部委託サービスを使うことにより京都市・大阪市・神戸市について市民のサンプルを抽出し、意識調査を行った。質問票の文言を極力伝統的に用いられてきたものにすることで過年度の調査と比較可能にすることを考えた調査設計を行っている。
他に選挙や議会を巡る新聞記事を抽出し市長や有力市会議員などの政治エリートの動向を記述する準備を進めた。そのほか、経済・労働団体の動向などを調べ、これについても折々の市長選挙などにこれらの団体がどのように関わってきているかについて聞き取りを中心とする情報収集に努めた。そのほか、一般に京都市の財政事情の経年変化を追うべく情報を集めた。もとより財政事情の厳しい都市として語られることの多い京都市ではあるが、これについての分析結果を記す予定である。
また、京都市の政策の重点の変遷を追えないかと考え、財政データを拾いながら検討を進めた。京都市の幹部を務めた退職職員などからも聞き取りを進めている。
ただ、前年の報告書にも記したことだが、基底集団の変容を追うために編成した研究チームが大学の移籍などでやや困難な状況に陥っており、ここについてはどのようにして拾うことができるか担当者と相談しながら、書籍への掲載は見送ることも含めて検討中である。
全体の執筆計画を立てて、出版社と相談する段階に入っている。出版助成を得ることができるかどうかとも関連するが、今年度後半か来年度、出版することができると考えている。

研究成果

• [雑誌論文] 京阪神三都市における小さな政府選好の検討 (2017)
  • 著者名/発表者名: 木村高宏
  • 雑誌名: 金沢法学 巻: 60 ページ: 69-90
• [雑誌論文] 地方独自課税（法定外税）導入をめぐる国と地方の関係～関空連絡橋税を事例に～ (2017)
  • 著者名/発表者名: 鶴谷将彦
  • 雑誌名: 奈良県税制調査会編『まほろばからの地方税のありかた提言―奈良県税制調査会の挑戦―』、清文社 巻: - ページ: 139-150
• [雑誌論文] 東日本大震災発生時における被災地支援－カウンターパート方式採用と第一次派遣職員を中心に― (2017)
  • 著者名/発表者名: 鶴谷将彦
  • 雑誌名: 五百旗頭真・大西裕編『災害に立ち向かう自治体間連携―東日本大震災にみる協力的ガバナンスの実態－』、ミネルヴァ書房 巻: - ページ: 59-78
• [学会発表] Political Business Cycles at the Local Level in Japan: An Analysis using Prefectural Data (2017)
  • 著者名/発表者名: Shimizu, Naoki
  • 学会等名: European Consortium for Political Research 2017 General Conference
  • 国際学会
• [学会発表] 民主党政権下の外交政策の研究ー東アジア共同体構想は何故否定されたのか？ (2017)
  • 著者名/発表者名: 吉田 健一
  • 学会等名: 日本平和学会